焼肉特集2016 メニュートレンド:想定の倍以上の売上げ推移 「焼肉トラジ国立店」
●満を持してロードサイドへ初出店 インパクト大「特選おまかせ盛」
「焼肉トラジ国立店」は、創業20周年を迎えたトラジが満を持して2015年9月にオープンした初のロードサイド店だ。「焼肉トラジ」は、これまで駅から徒歩5分圏内、また商業施設内など繁華街への立地で出店してきた。国立店は明確に「3世代ファミリー層」をターゲットに出店した新業態。当初はロードサイドへの出店に社内でも賛否両論があったが、フタを開けると初日から「オープンして15分で満席」(同社広報)と大盛況。その後も、「月商1000万円を想定していたが、想定の倍以上で推移している」(同)と勢いは止まない。
オープンに先立ち、通常の取引業者を招くレセプションではなく、近隣のコンビニ、ガソリンスタンドなどの店舗で働く人たち150人ほどを招待してレセプションを行った。その人たちの口コミなどで一気に国立店の存在が知られた。さらに国立はかつてトラジを利用していた郊外に居を構えたシニア層が多く、さらにその子どもたちは現在のトラジのユーザー、そして孫は次世代のトラジユーザーと20年ぶりの「焼肉トラジ同窓会」といったイメージの客層となっている。中には2ヵ月で8度来店というヘビーユーザーもいるという。
客単価も想定より高い。トラジの客単価は5000円台前半。アルコール比率の高い繁華街店舗は客単価6000円だが、商業施設内店舗は4000円。国立店は4500~4800円程度。ロードサイド店なのでアルコール比率は低いが、客単価が高いのには理由がある。国立店限定メニューの「黒毛和牛特選おまかせ盛」(1人前6000円・税込み、注文は2人前から)が人気だからだ。板の器に盛られた「特選おまかせ盛」はメニュー写真から見た想像を大きく超えた想定外のサイズ。価格よりも質を求めるシニア層のニーズにマッチし、さらに孫連れのシニアがヒーローになれるメニューだ。1日5、6点、多い日には10点ほどの注文がある。
●店舗情報
「焼肉トラジ国立店」 東京都国分寺市日吉町3-24-7
経営=トラジ/坪数・席数=133.5坪・20卓・91席/営業時間=平日・午前11時30分~午後3時、5時~11時、土日祝・午前11時30分~午後11時、不定休/平均客単価4500~4800円
●愛用資材・食材
「Cono Sur Merlot 20Barrels Limited Edition」 輸入元=スマイル
創業20周年記念の限定版
チリのワインメーカーCono Sur(コノスル)の20樽限定の最高級シリーズ。手摘みで収穫したメルロー種を新樽で熟成したブラックベリー系のジューシーな味わいで、厚切りのハラミとの相性が良い。トラジ創業20周年を記念し、限定6000本販売(シリアルナンバー入り)。
規格=750ml