インバウンド特集:訪日客が喜ぶツボ!東京繁盛店事例=銀座「回転寿司酒場 銀座沼津港」

2016.01.04 442号 16面
生うに富士山盛り1,080円(税込み)生うにをぜいたくに50g以上も使用した沼津港の名物料理で、外国人客からの人気も高い

生うに富士山盛り1,080円(税込み)生うにをぜいたくに50g以上も使用した沼津港の名物料理で、外国人客からの人気も高い

集客の裏技 湯飲み・すし皿をお土産販売 お土産にしたいという要望があれば、湯飲み・すし皿共に一つ520円で販売している

集客の裏技 湯飲み・すし皿をお土産販売 お土産にしたいという要望があれば、湯飲み・すし皿共に一つ520円で販売している

 ●外国人は客単価1.5倍! ホテル外商を通じ宿泊客獲得

 外国人旅行者が多く訪れる東京都の中でも、銀座は約半数の外国人旅行者が訪れる人気観光地だ。その銀座で唯一の回転すし店「銀座沼津港」では、業種業態の強みを生かした正攻法の外国人客誘致を行っている。

 外国人客は1日平均、約10~20人ほどが訪れ、その客単価は日本人の約1.5倍の約4,000円。

 「飲酒よりも食事を楽しむ傾向が強く、滞在時間も短いので、単価・回転率ともに優良客です」と渡邉友樹店長が語るように、外国人客は魅力的な存在。また、近隣ホテルへパンフレットを配るなどの外商効果もあって、外国人の約半数は宿泊先ホテルからの紹介で来店しており、ホテルに寄せられる感想でも好印象を獲得している。

 特にネタの中で人気なのは、うなぎやウニなどの高単価素材。それに加えて、一品料理で提供している「銀だらの西京焼き」も注文が多い。欧米では銀ダラ自体の人気が高く、焼き物ならば生魚が苦手な外国人客でも気兼ねなく食べられることで注文が伸びている。

 外国人客は、職人との記念撮影を希望する客も珍しくなく、食事に加えて体験を重視。回転すし独特の、すしをレーンが回る光景も体験重視のニーズにマッチして好評を得ている。他にも「すしをのせる皿や、湯飲みが欲しいといった要望もあります」(渡邉店長)と語るように、回転すしという空間そのものに対する外国人客の関心は高い。

 また、今年1月から、中華圏で幅広く利用されているSNSの「WeChat」電子マネーに対応予定。中華圏からの需要を引き込み、外国人客比率3割を目指していく。

 ●店舗情報

 所在地=東京都中央区銀座1-8-19キラリトギンザ8階/営業時間=午前11時~午後11時/坪数・席数=63坪・67席・個室14席/平均客単価=日本人客約2,700円・外国人客約4,000円

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