8月25日。今日は即席ラーメン記念日
1958年(昭和33年)8月25日、インスタントラーメン第一号の「チキンラーメン」が発売された。
一時代を築いた画期的な食品、インスタントラーメン
1958(昭和33)年8月、サンシー殖産(同年12月日清食品へ商号変更・安藤百福社長)が、「チキンラーメン」を発売。これは、めんに味をつけ、蒸してから油熱で乾燥させた画期的なもので、爆発的な売れ行きをみせた。このため、これを模倣するメーカーがつぎつぎと現れた。さらに1962年には、味つきのめんでなく小袋に入れたスープをつけたものが登場し、以後数年の間に「焼きそば」「ワンタンメン」「たぬきそば」「スパゲッティ」などさまざまなタイプの即席めんが登場した。
この頃、意匠権や商標権、製造特許権をめぐり壮絶な係争があいつぎ、事態を憂慮した食糧庁の指導により1964年に日本ラーメン工業協会(現・日本即席食品工業協会)が誕生し、翌年10月にはJAS法に基づく即席めんの規格が成立した。
昭和40(1965)年代に入ると メーカー各社は高品質化を競い、 現在の定番ブランドがこの時期に誕生している。またノンフライめんが本格的に市場に広がりを見せたのもこの時期である。これは熱風乾燥によるもので、生のめんに近いさっぱりした食感でスープの特徴が出しやすいメリットが評価された。
1971年9月にはさまざまなアイデアと技術に裏打ちされた 「カップヌードル」が登場し、即席めんに新しい時代を開くとともに、いわば「カップ食品」と いうジャンルが形成されていく契機となった。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:一般社団法人 日本即席食品工業協会 任田耕一))