青果卸の旬奨銘柄:12月 つま正取締役営業部長・小山正和氏

2019.12.02 490号 14面
左から「雲仙赤紫大根」、「五木赤大根」、「入河内大根」

左から「雲仙赤紫大根」、「五木赤大根」、「入河内大根」

 ◆入河内大根

 平家の落人が伝えた!? キメが細かく煮崩れしにくい

 産地:高知 入荷時期:12~2月 サイズ:5kg前後 卸値相場:1200円/本

 使用例:青首大根同様

 安芸市・入河内(にゅうがうち)地区の伝統野菜。首部分が赤紫色で、10・を超えるものも。果肉はキメが細かく煮崩れしにくいので加熱調理に向くが、生でも甘味があり美味(特に赤紫部分)。太さがあるが「ス」が入りにくいという、うれしい特徴も。平家の落人が持ち込んだため首が赤いという伝説がある。

 ◆五木赤大根

 全身真っ赤!サクサク食感が楽しい

 産地:北九州など 入荷時期:12~1月 サイズ:全長 20cm(葉含まず) 卸値相場:450円/本

 使用例:サラダ、おろし、酢漬け、漬物、ゆで野菜など

 熊本県五木村の伝統野菜。ずんぐりした容姿と、葉、茎、根も全体が赤色をしているのが特徴。サラダ、漬物、酢漬けなど、生のまま色味とサクサク食感を生かした調理をされることが多いが、実は煮物にしてもおいしい。ゆで野菜やバーニャカウダにもお薦め。こちらも平家落人伝説があり「平家大根」とも。

 ◆雲仙赤紫大根

 地元風土が育む 強い辛味の中に甘味

 産地:長崎 入荷時期:12~1月 サイズ:全長30cm(葉含まず) 卸値相場:450円/本

 使用例:サラダ、おろし、酢漬け、漬物、ゆで野菜、煮物など

 かつて佐賀県多久地方の伝統野菜「女山三月大根」が雲仙に伝わったとされ、この地の風土で長く育まれてきた。現在は「女山三月大根」とは、色、大きさなどが異なる。この大きさのもので全体が鮮やかな赤紫色をしている品種は珍しい。本来は煮大根らしいが、強い辛味や色味を生かした生食がお薦め。

 ((株)つま正取締役営業部長・小山正和氏)

 (株)つま正(横浜市神奈川区栄町88-1)

 横浜新興青果商業協同組合所属の青果卸。ホテル、高級飲食店、外食チェーンなど、横浜市内を中心に約1000店の顧客を持つ。

 ※卸値相場はあくまでも目安です。季節により変動します。

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