12月30日。今日は味噌の日
毎月30日は全国味噌工業協同組合連合会が制定した味噌の日。日付は語呂合わせに由来する。
紀元前からの歴史をもつ味噌
味噌は日本人の食生活のなかで米麦食とともに定着し、長い伝統をもった必需品として、栄養的にも重要な役割をはたしてきた。
その起源は中国大陸にあり、 紀元前1000年頃の周王朝初期の記録である周礼に獣肉・鳥肉・ 魚肉を原料とした醤がみられ 大豆を用いた発酵食品は漢の史 記と説文解字(紀元前100年頃)という辞書に叔●(●は豆へんに支)が初めてみられる。その後、世界最古の農業技術書の斉民要術(593年)に大豆と麦麹と食塩を用いての作りの法が詳細に記されている。
それが、わが国に渡来した時代は明らかではないが、7世紀初頭頃から遣唐使が約300年間位にわたり派遣され、その際に日本に渡来したものではないかと 思われる。「味噌」の文字は日本三大実録(901年)にはじめて登場している。これらの発酵食品は寺院や貴族の間で贅沢な調味料として愛用されていたが、奈良朝時代の正倉院古文書や延喜式に未醤の値段が記され、商品として取引されている。
室町時代には広く一般庶民の間にも普及し、その土地の原料事情に応じて種々の味噌ができ、兵糧として、また、飢饉に備えての保存食として発達し今日の ように地方色のある味噌として育ってきた。
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:一般社団法人 中央味噌研究所))