12月31日。今日は大晦日
大晦日には、江戸時代から続く年越しそばを食べる風習がある。そばが長く伸びていることから長寿や家運が続くことを願うほか、そばが切れやすいことから1年の厄災を断ち切るといった意味があると言われている。
日本の健康食、そば
そばは、全国各地に産地が数多くある。乾めんの生産量からみると、長野、山形、兵庫、新潟などである。
そのうち、長野には信州そば、 戸隠そばがある。信州はもともと玄そばの生産量は少ないが、良質のものが多かったといわれている。そばは「挽き立て」「打ち立て」「茹で立て」といわれている。その語源である手打ち信州そばに触れてみると、そば粉を練るのに、 同じ信州でも北信地区は水でこね、南信地区は湯こねが慣習となっていたようだ。外殻が銀灰色のものは俗に「きじそば」と称して、 逸品とされてきた。
戸隠そばは、霧下そばを使用した手打ちそばで、ぼっちもりといってもり方に特徴がある。霧下そばは、山の裾野一帯の冷涼な土地にできる山そばの系統で、粘度が高く、つなぎが少なくても打てるのが特徴である。戸隠そばは、ふ つう二八そば(小麦粉二対そば粉八の割合)である。余談ではあるが信州では、そばを「手打ち」ボタ餅を「半殺し」とよぶそうである。毎年信州そば品評会を開催、 品質を競っている。
山形には、紅花そば、山形そば、 天童そばなどがあり、新潟には十日町そば、へぎそばなどがある。 そばは、健康食ブームにのって、 機械製乾めんのなかで、まだまだ 消費の拡大が期待されている
(日本食糧新聞社『食品産業事典 第九版』(引用箇所の著者:全国乾麺協同組合連合会 安藤剛久))