オリーブオイル特集 色と香りのテイスティング法
一般にオイルは色を見ればわかるといわれる。しかし「色」といっても黄色から濃い緑まであり、オリーブの種類や熟成度によって違う味や品質を表すものではない。オイルに関して唯一外見から判断できるのは、不透明もしくは濁っている場合、オイルがフィルターされていないため中にオリーブのかけらが入っているにすぎないので品質はよいということだ。
テースティング法は簡単で、オイルを少量(大さじ二~三杯)をグラスに注ぐ。手で二~三分グラスで温める。温めることによってオイルの中にあった揮発性の香りが出てくる。グラスを鼻に近づけ、香りを導き入れるように二~三回ゆっくり吸い込む。香りは複雑かもしれないし、単純かも知れない。何よりも新鮮でなければならない。
次のテースティング過程では二つあり、一つはプレーンな白パンの片をオイルに浸して味わう方法。もう一つの場合はグラスから少量含んで、飲み込まずに舌の上で転がす。二~三秒後舌をスプーン形にして歯の上に持っていく。口を少し開けて二~三回素早く息を吸い込む。空気とオイルが混じって口腔と口蓋に広がり風味が感知できる。第一印象として、甘いか苦いかなど長短所を覚えておくようにすると、炭酸水や酸味で油を切るためのリンゴのスライスで口を洗った後、また繰り返せる。
主な味覚は、舌の先と両側で感じる甘み、酸味、塩味、そして喉で感じる苦みの四種類。口蓋全体でそれぞれの感覚を記録したところで、オイルを飲み込み、最終的な印象をまとめる。最終的に後味というのもあるので、第一印象とは違っているかも知れない。
どんな場合であれ、一度に六種類以上をテースティングしてはいけない。色を調べるために各オイルを白い皿にいくらか用意し、香りを嗅げるようにワイングラスにも入れることをすすめる。テースティングに使えるようなティースプーン、オイルを浸すために角切りした白パンを山盛りいっぱい、リンゴのスライス、ティースプーンを拭くための紙ナプキン、そして炭酸水を準備する。
においをかいで味をみたら、感じをどう表現するのか。国際オリーブオイル協会が、オリーブオイルの感覚的品質評価を仕事とする、格付けとテースティングの専門家のために作成した公式用語集がある。オリーブオイルの種類は甘口から熟したフルーティーなもの、明らかに青くて苦いもの、コショウを感じさせるものまでさまざまだ。しかし、オリーブオイルの場合は苦みは批判的な表現ではない。