メニュートレンド:立ち上る炎に大興奮 パルミジャーノ・レッジャーノのハーフカット使用

2022.03.07 517号 01面
炎のクリームチーズリゾット 1,260円(税込み) 炎に店内は大盛り上がり パルミジャーノ・レッジャーノのハーフカット使用

炎のクリームチーズリゾット 1,260円(税込み) 炎に店内は大盛り上がり パルミジャーノ・レッジャーノのハーフカット使用

パルミジャーノ・レッジャーノのハーフカット。直系45cm。このサイズを約1ヵ月半で使い切る

パルミジャーノ・レッジャーノのハーフカット。直系45cm。このサイズを約1ヵ月半で使い切る

炎の熱で溶かしたチーズを削ってリゾットに加える

炎の熱で溶かしたチーズを削ってリゾットに加える

見た目はシンプルだが、味は「他のチーズリゾットとは濃厚さが断然違う」とお客さんの評価は高い

見た目はシンプルだが、味は「他のチーズリゾットとは濃厚さが断然違う」とお客さんの評価は高い

 店をはやらせるには“看板メニュー”が欠かせないが、“おいしい”だけでは看板メニューとしては物足りない。食べる前に写真を撮る人が多い今どきは、“映え”も必須条件。さらにパフォーマンスで場を盛り上げることができたら申し分ない。今から13年も前に、それを実現したメニューが「平塚 肉バルSOLE」の「炎のクリームチーズリゾット」だ。

 「炎のクリームチーズリゾット」はご覧のようなパフォーマンスとともに提供される。立ち上る炎に店内から歓声が上がり、あちこちでスマホのシャッターが切られ、SNSで他の人にも知らせたいと思う…これでこそ看板メニューだ。

 「ご来店いただいたお客さんにワクワクするような楽しい時間を過ごしていただけたらと思って…」と話すのは三好美樹雄オーナーシェフ。

 炎が上がる仕掛けは、フレンチの「フランベ」の調理法からヒントを得た。ハーフカットのチーズを器にし、表面にアルコール度数96度のスピリッツを垂らして火を付ける。表面のチーズが炎の熱で溶け、それを削ってリゾットに加える。

 「イタリアンチーズの王様と呼ばれる“パルミジャーノ・レッジャーノ”をこのサイズで使用したいと思ったのが、このメニュー誕生のきっかけですかね。チーズをただ削るだけでは面白みがないので、このパフォーマンスを考えました」。

 難しいのが火加減だ。「勢いよく炎を上げようとしてアルコールをかけ過ぎると、アルコール分を飛ばし切れずに、コメにアルコールの味が残ってしまうんですね。最初のころ、それで失敗したことがあります」。

 来店者の約9割がオーダーし、提供するたびに店内が沸き上がり、お客さんの来店満足度が上がる。そして「楽しかった。また見たい、また来たい」という思いに駆られる。

 評判なのは、もちろんパフォーマンスだけではない。パルミジャーノ・レッジャーノを贅沢に使ったリゾットは他店にはない濃厚さがウリ。「炎のクリームチーズリゾット」が果たす看板メニューとしての役目は大きい。

 ●店舗情報

 「平塚 肉バルSOLE」

 所在地=神奈川県平塚市宝町5-25 GAUDIビル別館1階/開業=2008年/坪数・席数=20坪、24席/営業時間=昼(火~土)11時30分~14時、夜(月~土)17時30分~23時。日曜・第2月曜休/平均客単価=昼1000円、夜3000円/平均集客数=40人

 ●愛用食材・資材

 「湘南そだち米 はるみ」JA湘南(神奈川県伊勢原市)

 シンプルだからこそ食材が大事

 平塚市の「全農 営農・技術センター」が、19年かけて開発した平塚生まれのコメ。つやがあり、甘味が強く、冷めても硬くなりにくいのが特徴。「リゾットは少ない食材で作る料理だからこそ、一つ一つの食材が大事。チーズはパルミジャーノ・レッジャーノ、コメは地元のこれですね」と三好オーナーシェフ。

 規格=10kg

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