山本純子のスゴイぜ!業務用冷凍食品(51)カゴメ「自然解凍で使えるイタリア産グリル野菜」
●「マリネ解凍」すぐ1品 パラッとかけて彩り演出
「自然解凍で使える」。冷凍食品の簡便性を極めると、そこにたどり着くのです。
業界で「自然解凍」が初登場したのは、1999年。家庭用のお弁当用和惣菜でした。朝、お弁当にポンと入れるだけで、お昼には食べ頃。なんという手間いらず。マジックの種を明かせば、とっても衛生的に作っておけば菌は増えないので安心して食べられる、ということなのです。
もちろん、その衛生管理を徹底して作る「制菌技術」は、一朝一夕ではできない難しさ。
今回ご紹介する、カゴメの冷凍イタリア産グリル野菜「自然解凍で使える」シリーズ2品。ごろごろカットは、ズッキーニ・黄ズッキーニ・赤ピーマンの3種。ざく切り4種は、ズッキーニ・赤ピーマン・黄ピーマン・ナスの4種。パラッとかけて、彩り完成。「マリネ解凍」なら漬けるだけで1品完成とお助け食材になること間違いなし、です。
開発経緯を聞いてみると、研究スタートの時点で検査をしたところ、多くのロットが既に合格点だったとか。「畑が第一の工場」と社員皆が語るほど、品質保証を一から徹底する“カゴメイズム”の成果なのでしょう。
以降、自然解凍規格NGが出てくる原因究明と対策を約5年かけて実証し、工程の一部を徹底管理することでクリアしたそうです。
さて、ブーツのようなイタリアの地形で、つま先部分、ボールを蹴るあたりのカラブリア州が、カゴメ子会社、ベジタリアの契約農場と工場がある場所。野菜の生産に適した地中海性気候で、しかも、平野・山地・谷・台地とさまざまな地形があり、多種多様な野菜が収穫できます。
二十数年前、トマトを視察していた社員が隣の畑の野菜を食べて、そのおいしさにびっくり。トマトと相性のよい野菜たちをなんとかして日本へ、と夢を描いたことがきっかけでした。工場では、グリルのトンネル40mをカットした野菜がコンベアでゆっくり、じっくり通り抜けます。香ばしく、野菜のおいしさが凝縮されたものを急速凍結。解凍時のドリップが少ないという逸品が生まれました。
夢を形にしたカゴメ。そして、時空間を飛び越えて手間抜きの手助けができる冷凍の機能。あぁ、すばらしい。
●ここがスゴイ=40mのグリルを通り抜けておいしさ凝縮
●商品概要
カゴメ「自然解凍で使えるイタリア産グリル野菜〈ごろごろカット3種ミックス〉&〈ざく切り4種ミックス〉」
規格=規格=各1kg×10