トレンド、「あわび茸」全国発売 台湾産菌床を輸入、量産化

(有)トレンド(大阪府吹田市、06・389・1331)は、きのこ村ネットワークと提携し、中国料理の高級食材で知られる「あわび茸」を全国発売した。これまで、わが国では自然界での発見が極めて難しい“幻のキノコ”だったが、台湾産の菌床を輸入し、近代的なハウス設備で量産することで、安定供給を可能にしたもの。同社では今後、業務用を中心に拡販を図るとともに、小売用(商品名アバロナス茸)も発売、二年後に年間三〇tの販売量を目指す。

あわび茸(キシメジ科オオヒラタケ)は、中華料理などに使われる高級食材で、コリコリした食感があわびに似ていることから、その名で呼ばれている。食物繊維、ミネラル、ビタミンが豊富で、特にビタミン〓は椎茸の四〇倍、ナメコの一〇〇倍にも匹敵する。ビタミン〓は、コレステロールの沈着を防止し成人病予防に役立つほか、脂肪をエネルギーに変換する役割があるためダイエット効果も期待できると言う。

また、可食部分が多く、加熱しても形くずれ・縮みがないうえ、常温で二週間、冷蔵庫で一ヵ月は保存が可能だ。味にくせがないため、中華料理はもちろん、和食・洋食などさまざまな料理に応用でき、すでに、ホテルオークラの桃花林、ホテルニューワシントンの酔香樓のほか、京都の松葉亭(一流料亭)などで採用が決定している。なお、価格については、生産者であるきのこ村ネットワークとの直接契約販売により、一定価格で安定的に供給することができる。

トレンドでは、引き続き、中華料理店、レストラン、中食業者など業務用食材としての拡販を進めるとともに、小売用の販売も強化、消費者への認知度を高めていきたい考えだ。

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