痛みにもタイプあり! タイプ別関節痛徹底改善法

2003.11.10 100号 20面

北国では雪の便りも聞かれる季節になりました。日本人の六〇歳以上の四人に一人は膝や腰の関節痛に悩んでいるとのことですが、寒くなると特に痛みが強くなるようです。

関節の痛みにはさまざまなものがありますが、今回はその中でも高齢者に多い、足の痛みと関節痛を克服する中医学の改善方法を、中医師の張立也氏に聞きました。この冬は、関節の痛みを忘れて過ごせるようにしましょう!

(監修=張立也(中医師)氏

西洋医学では、痛みに対して、炎症を抑えたり、神経をマヒさせて鎮痛するという方法をとります。しかし、鎮痛剤には副作用があることが多く根本的な改善はあまり期待できません。

中医学では、痛みを止めて患者の当面の苦しみを和らげると同時に、原因を究明しその人の体質に応じて根本的な治療対策をとることを考えています。

中医学では、「不通則痛」と「不栄則痛」が二大要因と考えています。

「不通則痛」とは、気(エネルギーや栄養)・血の流れが止まったり滞ったりすることにより痛むということです。強い痛みや急性の痛みが特徴です。例えば、足を捻挫すると、即時に激痛が発生します。

「不栄則痛」とは、気・血が不足すると痛むということです。栄養や酸素が骨や筋肉に供給されなければじわじわと痛んできます。にぶい痛みや慢性的な痛みが特徴です。例えば、関節が重だるく、いつも鈍痛を感じるような症状です。

どの部位が、どのような時に、どういう条件で痛みが発生しやすいのか、「不通則痛」なのか「不栄則痛」なのか、さらにその人の体質や生活環境も考慮して治療方針をたてます。痛みの改善には、気・血の流れを良くしてやることと気・血の不足を補うことが大切なポイントになります。

歳をとると、筋肉や骨が衰えるし、肥満の人も増えます。気・血の流れは、喫煙、飲酒、ストレスなどさまざまな原因で悪くなりますので、これらに対する対策も必要です。

痛みを克服するには、まず痛みのタイプを判断し、自分にあった養生法や漢方薬を服用することをお勧めします。

◆アリの驚異的な効能 亜鉛などさまざまなミネラルとタンパク質が凝集

漢方薬の薬剤には、植物だけでなく動物生薬や鉱物生薬もあります。その中で、動物生薬「蟻」に関節リウマチやインポテンツの改善効果があるとして注目されています。中国の35カ所の病院で、25万人の関節リウマチ患者を対象にアリを投与する臨床治療を行った結果、有効率は87%という高成績だったとの報告があります。

中国では、昔から食用アリが用いられており、最近では日本のテレビ番組でも紹介され話題になりました。

アリには、日常の食事では不足しがちな亜鉛をはじめ、さまざまなミネラル類や28種類のアミノ酸などがバランスよく含まれ、新陳代謝や免疫機能を促進したり血行改善効果、消炎鎮痛効果が認められていますので、どのタイプの関節の痛みにも用いたいサプリメントです。

食用アリを用いた製剤は、錠剤状に加工されていますので抵抗なく口にできるでしょう。

◆関節の痛みに共通する一般的な養生法

・肥満を解消し、標準体重に

・保温に努める

・同じ姿勢を長時間続けない

・疲れない程度に適切な運動をする

・バランスの良い食事をとる(カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル補給を心がける)

・補腎の効果がある食品をとる

※食事で不足しがちな栄養は、サプリメントなどで補う

急性・慢性の寒湿(冷えと湿気)タイプの痛みに用いる代表的方剤『独歩丸』

身体の冷えと水分代謝の不調から生じるリウマチ、関節炎、痛風など、加齢によって肝や腎の働きが衰えるために生じる老人性関節症、骨粗鬆症、腰痛、関節痛、下肢のしびれ・痛みなどに用いられる。

問い合わせ先:日本中医薬研究会 電話03・3273・8891

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