自由時間術:おいしいフレッシュジュース飲みたぁ~い
すがすがしい若葉のかおりに、心軽やか、身体も軽やかに、といけばいいんだけど……。そんな時オススメしたいのがフレッシュジュース。野菜や果物を使った絞りたてジュースを、自宅で手軽に飲めたらいいな。ということで、東京・新橋にある話題のジューススタンド「生きた野菜ジュースの店」の松本洋子さんに、おいしいヘルシードリンクを作るコツについて聞いてみた。
まずはメニューの選定。その時期にとれる野菜や果物を使えば、季節感も栄養価もたっぷり。できれば相性のよい数種の素材を組み合わせると効果的。例えば、ニンジンにはビタミンC破壊酵素があるが、レモンを加えればその働きが抑えられる。次に、種などを取り除き、適度な大きさに切る。皮の近くは一番香りがよく栄養があるので、できれば無農薬のものを手にいれ、丸ごと使うのがベスト。
絞りには、水分の少ないものはミキサー、多いものはジューサーにかけるのが一般的。ところがミキサーやジューサーは高速回転(毎分四五○○~一二○○○回転)のため、熱に弱いビタミンはおおかた破壊されてしまう。また空気との接触が大きく、酸化が速い。
そこで、松本さんの店が使用しているのが、毎分九六回転のジュースマシン。低速式なので成分を壊さず酸化もしにくい。その証拠に、リンゴやバナナのジュースでも、なかなか茶色に変色してこない! この機械は、かの“鈴木式健康法”の生みの親、鈴木忠治郎氏(紫綬褒章受章)の発明品。病院で治療食づくりに使われている例も多い。
「ビタミン摂らなきゃと皆さんせっせと生野菜を食べる。ところがよく噛んだつもりでも、野菜の細胞壁は強靭なため実際に吸収できる有効成分は一○~二○%程度にすぎない。が、このジュースマシンを使えば生野菜の有効成分を一○○%近く体内に吸収することができます。特殊な歯車が生野菜の細胞壁をゆっくり完全に押しつぶし、成分を無駄なく抽出するのです」と松本さん。青汁とはいえ抵抗なく、さわやかな味と評判だ。
ニンジンってこんなに水分があって甘いんだ!と驚く。水も砂糖も入れずに素材の味と栄養をそのまま生かせる。病気や老化はおおかた緑黄色野菜の不足かといわれる。二日酔い・ストレス・肌あれ・成人病予防に、天然手作りジュースで、甘いヒトトキに浸ってみてはいかが?
楽しいアレンジをご紹介
●フレッシュジュースに氷・水・砂糖を別皿で添えて。飲む人の好みで自由にアレンジするのがフランス流。香りの強いアボカドなどは、バニラやシナモン(粉末)をひとふりすると飲みやすい。
●氷のかわりに、フルーツキューブや野菜ジェラートを入れれば、薄まらず最後まで濃厚な味が楽しめる。ジュースを多く作りすぎて余ったときは製氷皿で固めてキューブを作っておくと便利。
●すりつぶした野菜・果物は、液体だけでなく実もすべて料理などに使おう。果物は紅茶葉と一緒にポットにいれて、砂時計で待つこと三分、香り豊かなフルーツミックスティーに。