カエル先生のかんたんストレッチ 呼吸法を知ろう

1998.07.10 34号 18面

気持ちが高ぶっていたり、不安、心配、恐れ、こんな気持ちが大きいと、呼吸も浅く早くなります。いわゆる“胸式呼吸”で、「肩で息をしている」「胸だけが動いている」ふうに見えます。

リラクゼーションにはご存じのとおり“腹式呼吸”が効果的です。お腹の力(腹圧)で内臓の空気を押し出すようにするため、呼吸とともにお腹が動いて見えます。“はく”“すう”どのタイミングでお腹に力を入れるかで、呼吸法にはさまざまなバリエーションがありますが、ぜひ、次の方法を試してみてください。

呼吸法A

(1)はく…六秒くらいかけて、ゆっくり腹圧を使って吐き出す(お腹に力を入れ引っ込める)。お腹以外には力を入れないでリラックスを心掛ける。

(2)止める…四秒くらい止める。少し緊張感をもたせて。

(3)吸う…四秒かけて吸う。お腹の力を一気にゆるめ、その解放された反動でホワッと吸う。ゆるめたお腹にも空気が届くようにする。

●姿勢=寝ていても座っていても構いませんが、力を抜き、できれば手のひらを天井に向ける。座っているときは軽くアグラをかき、両モモの上に手の甲を置くようにする。

呼吸法B

これはAに比べて動的なものです。肩こりや血流の停滞を感じているときに行うとグッドです。

(1)身体の前から両手を開きながら吸う。手だけ開かずに、肩を耳よりも後ろに引いて胸を開くようにする。

(2)身体の横から両手を正面に戻しながら息を吐く。両肩を前に寄せて、背中を丸め、伸ばしながら。

●応用=この動きに腕のひねりを加えます。(1)の時、腕をつけ根から外側に回す(親指がつられて外側に回ってゆく)。(2)の時は、(1)の要領で内側に回す。

※胸と背中の筋肉を伸縮させながら行う呼吸法なのですが、胸と背中の筋肉は肩を通って腕までつながっているので、腕のひねりを加えることでより可動域が広がるのです。

呼吸の動作に夢中になっているうちに、気がつくと頭が真っ白になって、心が静かになりますよ!!

(スポーツインストラクター 高杉節子)

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