消費者に会いたい(Part2) にんにく豚=Gポーク

1998.11.10 38号 10面

日本では一都一府三四県で養豚が行われています。これにプラス輸入豚肉。前回は種豚の報告をしましたが、今回は八五年頃から銘柄豚化(ブランド化)し始めている養豚のひとつ「にんにく豚=Gポーク」の話です。

養豚というと「農家の庭先で残飯で飼育されている豚」‐‐みなさんのイメージはそんな感じではないでしょうか。少し離れた豚舎になったにしても、庭先飼育のイメージ。ところが日本マーケター女性会議の六回のワークショップで学んだことは急激で本質的な変革すなわち「商品・豚肉」ということでした。

銘柄化の奥には、消費者が追わなければならない問題がたくさん見えました。第一に捨ててしまう部分が五〇%もあること。最近ではもも肉ですら売れなくなっているということ。第二に養豚とは「生産」ということ。第三に「と殺」の規制緩和を進める努力を消費者も応援しなくてはならないということです。

安全で安心できる、質の高い豚肉づくりには餌が重要と考えたJA十和田養豚部会長の山端さんたちが五年の試行錯誤の結果開発したのがGポークです。特産のにんにくを餌に混入する技術を開発。まだ総生産二万五〇〇〇頭のうちGポークは六%しかありません。と殺場での問題があるのと店先での販売体制の管理がついてこないのです。

おいしさを追求するだけでなく、ビタミンB1は一・五倍、さらに薬品使用量を減らした自信の豚肉。私たちとしてはいつでも食べられる体制が来ることを期待するばかりです。

(日本マーケター女性会議理事 小川泰子)

(おわり)

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