気になる話題:乳酸菌LG21が胃疾患に有効

2000.07.10 58号 13面

「ヨーグルト(乳酸菌LG21)を毎日食べることで、胃・十二指腸潰瘍疾患の八~九割は抑えられる」。第六回日本ヘリコバクター学会で、明治乳業と共同研究を進めてきた東海大学医学部の古賀泰裕教授、高木敦司助教授らが「乳酸菌LG21の抗ピロリ作用」に関する詳細なデータを発表し、注目されている。

「ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)」とは、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎の発症と再発に深く関与しているとされる、人の胃の中に生息している細菌。日本は世界の中でもピロリ菌保菌者が多く、現在約六〇〇〇万人が感染者で、特に四〇歳以上の人での保菌率は七〇%以上といわれている。大多数の人々は無症状だが、ピロリ菌を除菌しておけば、胃・十二指腸潰瘍の発生は予防できるとされている。

従来は抗生物質が唯一の除菌方法であったが、抗生物質投与には副作用・耐性菌増加など少なからぬ問題がともなっている。今回は治療としてでなく、予防として保菌者の数を減らすという観点で、抗生物質のかわりに生体に有効な生菌・乳酸菌LG21の有効性が示された。

研究発表は、三つのテーマで行われたが、乳酸菌LG21は有効・効果的な結果が得られたとしている。乳酸菌LG21入りヨーグルトの食品としての摂取は胃粘膜の健康を維持し、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの疾患の予防に有効であると結論づけた。

古賀教授は「潰瘍を発症した場合は医薬品を使って治療しなければならない。この乳酸菌LG21の場合は、あくまで予防として用いる食品」とことわりを入れた上で、「食品として毎日食べることで、八~九割疾患を抑えられる」との見解を示した。乳酸菌LG21入りのヨーグルトはすでに明治乳業から製品化されていて、厚生省の特定保健用食品の申請準備をしている。