みんなの相談室 84歳の義母、食の好き嫌いが激しくて・・・
Q 八四歳の義母と同居中。食が細り、好き嫌いも激しくなったため、他の若い家族と別メニューを考え作るようにしたのですが、それでも非常によく残すので困っています。(56歳、主婦)
A お年寄の場合、偏食による栄養不足が、すぐ体力低下につながるので危険です。
お年寄りは一度「キライ」「まずい」と思ったら、次から頑固に絶対手をつけなくなってしまうことが多い。そこで何を残すのか、なぜ嫌いなのかを観察してみましょう。
“焼魚、おひたし、あえ物、ごはん、みそ汁”は一般的にお年寄りの好む献立です。しかしいくら好物とはいえ、たち魚などのように細かい骨が多く、身がパサパサしてのどの通りの悪いものはイヤがられます。また、おひたしの上にかけるカツオブシはのどにつまらせやすいので削り節をもんで粉状にし、あえ物のゴマで歯を痛めることも多いので、スリゴマを使用した方がいいでしょう。若者向けと年寄り向けの献立を作り分けなくても隠し包丁や柔かくなるまで煮ることなど、食べやすさのための思いやりの一手間一工夫だけで大分違ってきます。
(浴風会病院・栄養課長=市丸美恵子=写真)