もっと取ろうよ!野菜・果物:食品スーパーの野菜売り場ウオッチング
病気の予防や健康を守る観点から食生活を見直し、日本人の体質にあった野菜中心の食生活に戻そうと、各食品スーパーでも消費者に定期的な栄養情報の発信やメニュー提案などを行っている。
◆ウオッチング(1) イオン
イオン(株)(千葉県千葉市、電話043・212・6061)では、健康的な食生活支援を目的に、野菜や果物を一日五サービング以上摂取することをすすめる「ファイブ・ア・デイ運動」を二〇〇一年6月からスタートさせた。売り場POPなどによる訴求に加え、小学生対象の食育体験学習も実施している。
今年2月14日に、ジャスコマリンピア店(千葉県千葉市)で行われた第一〇回目の体験学習には、千葉市立高洲第二小学校五年生の児童四七人が参加=写真。管理栄養士・森野眞由美氏の指導のもと、野菜・果物のテーマ別買い物ゲームや、地場野菜の健康サラダづくりなど、実際の売り場で、青果物を見て、触れて、食べる体験学習を行った。
ファイブ・ア・デイ協会運営局長で同社農産商品部の藤井滋生さんは、「店舗には数万点の商品があり、それは生きた教材が並ぶ図書館ともいえます。野菜・果物を毎日バランスよく食べることの重要性を正しく学び、幼少期から食生活を楽しむ心を育む機会としていただきたい」と語る。
◆ウオッチング(1) 東急ストア
(株)東急ストア(東京都目黒区、電話03・3711・0109)のプレッセ中目黒店などでは、野菜を使ったレシピを店頭で簡単に検索できる端末機を導入している。画面には、ナスやキュウリ・ネギなど一三種類の野菜の絵柄が表示され、一つの野菜に触れると、三種類のレシピが閲覧できる仕組み。備え付けのプリンターで印刷することもできる。レシピの作成はキューピーが担当。生産者自身の野菜PRコーナーも用意されている。
「今後は家庭で十分な野菜・果物を取ることで健康にどんな効果があるか、一日にどれくらいの野菜・果物を取ったらいいかを、売り場で、分かりやすくお伝えしていきたいんです。地場野菜を使った旬のレシピなど、レシピは店舗の地域性や季節に合わせて入れ替えていきます」(同店)という。買い物客は「簡単操作で楽しくメニューが検索でき、買い物の無駄も省け、夕食の準備もスムーズになった」と語る。