#元気いただきますプロジェクトNEWS:イヨスイ 食卓の中心に養殖魚

水産加工 特集 2021.02.22 12191号 10面
一気通貫型の物流網がイヨスイの最大の強みだ

一気通貫型の物流網がイヨスイの最大の強みだ

協議会の取組みで養殖魚の取り扱いは着実に拡大している(写真は広島市の有力食品スーパー鮮魚売場)

協議会の取組みで養殖魚の取り扱いは着実に拡大している(写真は広島市の有力食品スーパー鮮魚売場)

 ◇地域の創意による販売促進事業=イヨスイ

 ●窮状打破へ補助活用

 コロナ禍により、飲食店などで消費される養殖カンパチは販売不振となり、過剰な在庫を招くこととなった。餌代などの経費は膨らみ、次年度へ向けた新たな種苗の導入も計画できない状況は、養殖業者や関連業者に大きな打撃を与えている。そこで、愛媛県宇和島市の水産会社イヨスイが窓口となり、愛媛県や鹿児島県、宮崎県の養殖業者・流通業者により養殖カンパチ販売支援協議会が発足。「#元気いただきますプロジェクト」に参加し、全国で養殖カンパチの販売促進キャンペーンを展開した。「#元気いただきますプロジェクト」の「地域の創意による販売促進事業」では、販売する対象品目の食材費やイベント経費の2分の1が補助されることから現在も養殖魚の販売促進活動を進めている。

 イヨスイは、養殖漁業全般を取り扱う総合商社で、産地での漁業者との密接な連携と活魚、鮮魚、冷凍など多様な販売網を構築し、産地から国内外に至る一気通貫の物流網を構築していることが最大の強み。特に近年は国内市場が縮小する中、漁業者を守るため輸出に活路を求め展開を強化。和食ブームと相まって現在ではアジア圏や北米など海外の新しいマーケットを開拓している。

 ところが、新型コロウイルス感染症が拡大し、その影響で国内での魚類需要は激減し、輸出も止まった。そのため、養殖魚の在庫が増え続けたことから、関連業者の窮状を打破する意味で、「#元気いただきますプロジェクト」の「地域の創意による販売促進事業」を活用し、愛媛県、鹿児島県、宮崎県の養殖業者や流通業者を中心に「養殖カンパチ販売支援協議会」を立ち上げ業者支援を展開。外食、小売、卸売業者などとも協力し、養殖カンパチの認知、普及、消費の拡大を図った販売促進キャンペーンを食品スーパーなどで展開した。このプロジェクトにより、養殖魚の販路拡大はもちろん、普及、消費につながっている。

 同社では、現在も養殖魚販売支援協議会、水産業の未来を守る支援協議会などを展開し、ブリ、カンパチ、マダイ、スズキ、シマアジ、同社が開発したタマクエなどの養殖魚の普及促進を図っている。荻原達也社長は「天然魚と違って、いつでも旬が作れ、安全・安心で安定供給ができる養殖魚は、これから確実に需要が高まっていく。日本の食文化を守る意味でも、養殖魚を食卓の中心にする動きを引き続き進めていきたい」と意欲を述べた。(浜岡謙治)

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