消費者庁、食品表示をデジタルでも 実証調査で課題探る

総合 ニュース 2020.11.30 12153号 01面
データベースやアプリの運用は民間委託も検討する

データベースやアプリの運用は民間委託も検討する

 消費者庁は食品表示の利便性向上のため、デジタル化に向けた実証調査を始める。商品本体に記載される一括表示は文字が小さく見にくいなどの欠点が指摘されている。そこでスマートフォンとアプリを用い、画面上で同等以上の情報提供を試験的に行う。大手メーカー23社とイオングループの協力を得て、12月から来年1月末にかけて全国3ヵ所の大型店舗で期間を分けて実施する。来店客にアプリを試用してもらい、技術的な課題を探り利用者の意見を聞く。

 味の素社、キユーピー、明治、ニチレイフーズなど多様な原材料を用いる調理食品メーカーが自発的に協力し、即席麺、マヨネーズ、冷凍食品、チルド食品など8品種2000アイテムの商品情報を消費者庁の実証用データベースに提供した。実施店舗は都市部のイオンスタイル品川シーサイド、郊外店のイオンスタイル幕張新都心、地方のマルナカスーパーセンター徳島店でエリア特性や来客層を考慮した。

 買い物客のうち希望者に、試用版アプリをインストールしたスマートフォンを貸与。売場で対象商品パッケージ上のバーコードをスキャンすれば、一括表示の確認ができる。あらかじめ知りたい情報を選んでおくと、アラート表示や表示項目の並べ替えも可能。また類似商品の提案や、1日当たり摂取基準に対する栄養量表示など追加機能を持たせた。

 消費者庁は今回の調査を「研究材料を集めるための取り組み」と位置付け、数百人分のアンケートデータを収集・分析して今年度内に報告する。来年度は実際に個人のスマートフォンで長期の利用試験を行いたい考え。デジタル表示義務化の是非も含め、今後数年をかけて議論を積み重ねる。(本宮康博)

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