キリンビバレッジ、21年事業方針 健康・環境に最注力 ブランド×CSV戦略推進

飲料 ニュース 2021.01.25 12175号 01面
堀口英樹社長

堀口英樹社長

“環境”フラッグシップブランドとして育成の「生茶」

“環境”フラッグシップブランドとして育成の「生茶」

 キリンビバレッジは21年、CSVの「健康」と「環境」に最注力し「人と社会に寄り添う事業活動の実現」に取り組む。21日にオンラインで開催した事業方針会見で、堀口英樹社長は「ウィズコロナの今年も、環境変化に柔軟に対応しながら事業経営を行っていく。先行き不透明な中で『変えないもの』をCSVに位置付け、『ブランド×CSV』戦略として、今年は『健康』『環境』のテーマを注力する3ブランドにビルトイン(組み込む)することで、具体的にミエル形で展開していきたい」と語った。

 「ブランド×CSV」戦略として注力するのは3ブランドとなる。発売35周年として積極的なブランディング施策を展開する「午後の紅茶」、「環境」フラッグシップブランドとして育成を図る「生茶」、そして、さらなる強化を図る「iMUSE」だ。3ブランドで「健康」と「環境」領域でのCSV戦略を推進し、ポストコロナに向けた再成長を目指す。

 CSVの「環境」領域では、「環境」フラッグシップブランドとして「生茶」の育成を図る。再生PET樹脂を100%使用した「R100ペットボトル」を採用した「キリン 生茶」(600ml)と「キリン 生茶 ほうじ煎茶」(同)を全国のコンビニエンスストアで21年3月中旬から順次新発売する。また、全国の量販店やECチャネルでは3月23日から、ラベルレス商品を展開し、環境にやさしい価値を持つ商品として訴求していく。

 加えて、三菱ケミカル社とケミカルリサイクルによるPET再資源化に向けた共同プロジェクトを推進し、プラスチックリサイクル体制の構築に取り組む。

 また、CSVの「健康」領域では、(1)20年に引き続き「iMUSE」などのプラズマ乳酸菌飲料の「プラスの健康」、「無糖」飲料の「摂りすぎない健康」の強化(2)伸長するプラズマ乳酸菌入り飲料の育成(3)「KIRIN naturals」事業拡大(4)新素材チャレンジ(5)ファンケル社とのシナジー加速–に取り組む。

 各戦略を推進し、21年の販売目標として「清涼飲料」合計2億2020万箱(同4%プラス)、「午後の紅茶」5420万箱(同11%プラス)、「生茶」2980万箱(同6%プラス)、「プラズマ乳酸菌入り飲料」410万箱(同28%プラス)を目指す。=関連記事2面(本吉卓也)

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