アポなし!新業態チェック(177)「東京デミグラス」三郷中央店

2022.05.02 519号 10面

 ●エバーアクション、ハヤシライス専門店 アークランドサービスHD傘下で、ヒット業態「からやま」運営子会社

 アークランドサービスホールディングスの傘下で、唐揚げ定食の専門店「からやま」などを展開するエバーアクションが、昨年12月にハヤシライスの専門店「東京デミグラス」を埼玉県三郷市にオープンした。自家製デミグラスソースを使ったセルフサービス方式の洋食店として誕生した同店は、「からやま」の三郷中央店をリニューアルした郊外型店舗だ。

 メニューは、看板商品の「ハヤシライス」(590円)とチキンライスの「オムハヤシ」、平麺のパスタにハヤシソースを絡めた「ボロネーゼ」(各790円)の3種類がメイン。「ボロネーゼ」には、ほろほろ肉(軟らかく煮込んだ牛肉)と卵、チーズがトッピングされている。ほかに、トマトをのせた「トマトハヤシ」(690円)、ほろほろ肉とゆで卵がのった「ほろほろ肉ハヤシ」(790円)、「トマトオムハヤシ」(890円)、「ほろほろ肉オムハヤシ」(990円)の7アイテムが揃う。サイドメニューとしては「チキンカツ」(90円)、「エビフライ」(120円)、「ビーフメンチカツ」(150円)、「煮込みデミハンバーグ」(190円)などに加えて、サラダやスープも用意されている。「コーヒー」(温・冷、各90円)と「チーズケーキ」(200円)もあり、ドリンクとデザートも楽しめるメニューだ。もちろんテイクアウトにも対応している。

 同社グループは近年、続々と新業態を投入しており、ヒット業態となった「からやま」に次ぐ基幹ブランドの開発に余念がない。

 (価格はすべて税抜き)

 ★けんじの評価 本格的な自家製デミグラスソースが特徴

 前回に引き続き、アークランドサービスHDグループの新業態に臨店した。同店が位置するのは比較的大きな交差点の一角。残りの3つの角には、それぞれドライブスルー付きの巨大な「マクドナルド」、ドラッグストアの「セイムス」、そして「吉野家」が出店している。交差する道路にもチェーン店が並び、繁華街ではないが、郊外ではしばしば見かける繁盛立地だ。

 店内はカフェテリアのようなレーンカウンターのあるオープンキッチンのスタイル。臨店したのは平日午後であったが来店客は少ない。しかし、「マクドナルド」や「吉野家」も客数は少なそうな様子だったので、新型コロナの影響によるものが大きいのかもしれない。

 同店は「ハヤシライス専門店」を冠した新ブランドなわけだが、いや、ハヤシライスとはそんなにポピュラーな食べ物だっただろうか、と少し悩む。せっかく「デミグラス」を店名にしているのだから、デミグラスソースを使った料理を集めたブランドという方が、多店舗化を狙うチェーンとしては可能性が広がるように思える。何よりも、外食メニューのど定番であるハンバーグステーキをメニューの中心に据えることができるではないか。

 現在、外食業界では唐揚げ業態が絶賛大ヒット中だが、やはり多くの人が好む料理は強い。同社の「からやま」も海外を含め180店舗ほどの規模になり、同社グループでは「かつや」に次ぐ柱となった。同店のデミグラスソースは十分においしいのだ。ハヤシライスにこだわる必要もないだろう。

 ◆外食ジャーナリスト・鷲見けんじ=外食チェーン黎明期から、FFやFRなどの動向を消費者の目線で見続けてきたアンチグルメな庶民派ジャーナリスト。顧客の気持ちを外食企業に伝えるべく、甘口辛口を取り混ぜた乱筆乱文でチェーンの新業態をチェック。朝マックとロイヤルホストのカレーフェアをこよなく愛する外食ウオッチャー。

 ●店舗情報

 店名=「東京デミグラス」三郷中央店

 開業=2021年12月24日/所在地=埼玉県三郷市中央5-1-7

 編集協力:株式会社イートワークス

 http://www.eatworks.com/