多忙でも読める外食ニュース

2022.09.05 523号 21面

 ●HUGEが初の、カフェ業態を出店

 「リゴレット」「ダズル」など独自のレストラン業態を展開してきたHUGEが、同社で初となるカフェ業態「ザ フロントルーム」を東京・丸の内の丸ビル1階にオープン。自社の横浜店で焙煎したコーヒーや青果バイヤーが仕入れる新鮮なフルーツを使ったカクテル、渋谷のベーカリー店で培ったパン製造のノウハウなどを導入し、同社ならではのカフェをつくり上げた。今年、開業20周年を迎える丸ビルの顔となる、プロフェッショナルなカフェ業態の新ブランド。

 解説=「街の資産となる」という理念を掲げる同社は、「スパニッシュイタリアン」や「モダンメキシカン」「モダンアジアン」など独自のカテゴリーを確立して全国に店舗を広げてきた。今回はどのような展開を見せるか注目される。

 ●米国発ベーカリー、東京駅にビストロ初出店

 米国ニューヨーク発祥のベーカリー「THE CITY BAKERY」が、東京駅に隣接する複合ビルの商業ゾーンに初のビストロ業態をオープン。バーカウンターも備えた80席の本格的なレストランで、従来型のベーカリー&カフェ店舗に隣接して出店。特注の石窯を備えた厨房から、同ブランドのパンに合わせた魚や野菜を使った料理を提供する。これまで、ブラッスリーなどのレストラン業態はあったがビストロ業態は初めて。運営は日本国内で同ブランドの展開を手掛けるフォンス。

 解説=1990年に創業した同ブランドの創業者はテレビ局のプロデューサーであり、斬新な発想でプレッツェルクロワッサンなどのヒット商品を生み出し、人気ブランドとなった。日本には13年に上陸、現在は日本国内で30店舗ほどを展開している。

 ●東京八重洲に飲食店の、集積ゾーンがオープン

 日本の鉄道網の中心ともいえる東京駅の八重洲北口に、JR東日本が飲食店の集積ゾーン「グランスタ八重北」をつくり上げている。「グランスタ八重北」は、地下1階の「黒塀横丁」、1階の「八重北食堂」、そして2階にある既存の「北町酒場」を総合した名称。今年4月にオープンした14店舗に続き、8月から10月にかけて10店舗がオープン。既存の店舗と合わせて32店舗の飲食店が揃う。さらに12月以降12店舗の開業が予定され、来年グランドオープンを迎える計画となっている。

 解説=多くの小売・外食チェーンは市場が低迷すると流動人口の多い都心へと回帰する。東京駅周辺は日本でも最大級に流動人口が多く、リニューアルによる飲食ゾーンの再編と集中は、その飲食ニーズを駅外に流出させない狙いだろう。

 ●ペッパーフード創業者、一瀬社長が辞任

 「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスの創業者である一瀬邦夫氏が、業績不振の責任を取り代表取締役を辞任した。同社は、2020年に創業の主力ブランドであった「ペッパーランチ」事業を売却するなどして立て直しを図ったが、最盛期に約500店舗あった「いきなり!ステーキ」が21年春にはほぼ半減。さらに新型コロナの影響もあり、22年12月期の業績予想で10億円超の赤字となる見通しを公表しており、それを受けて同氏の辞任発表となった。

 解説=後任には、代表取締役副社長であった同氏の長男、一瀬健作氏が就任。また、この業績見通しを受けて47億7000万円超の資本金を1000万円に減資、40億円以上の資本準備金も取り崩して欠損の補填に充当するとした。

 ●見出=安楽亭、韓国料理FFの、キッチンカーなど新事業

 焼肉の「安楽亭」を展開する安楽亭は、ファストフードスタイルの韓国料理を提供するキッチンカー「Raku Kitchen(ラクキッチン)」の事業をスタートした。1号店は神奈川県の「安楽亭」宮前平店の敷地内に出店。ヤンニョムチキンやサムギョプサルといった韓国グルメをアレンジしたホットサンドや、ご飯に肉をのせた丼物、野菜と合わせたカップデリ風のメニューなどをテイクアウトで販売する。同メニューは既存の「安楽亭」店舗で販売することも視野に入れている。

 解説=また、同社はゴーストレストラン形式のカレー店「カレー屋あんらくん」をスタート。オリジナルのカレーに焼肉やキムチなどをトッピングして提供する新業態で、近日中に「安楽亭」の店舗内でも販売する予定という。

 ●ロッテリアが限定店で17時から酒類提供開始

 ロッテリアは、17時以降に「ロッテリア」店舗内でアルコール飲料を注文できる「ロッテリアバル」を、関東・関西などの13店舗限定でスタート。ビールのほか、レモンサワーやハイボールなど。テイクアウトには対応しない。

 ●ラム焼肉「らむね」がラム肉ブランド第2弾

 オペレーションファクトリーは、東京・原宿にラム肉専門のビストロ業態「プライムラム」をオープンした。同社が2019年、東京・新宿に出店して高い評価を得たラム焼肉専門店「らむね」に次ぐラム肉ブランドの第2弾。

 ●サイゼリヤ人事 13年ぶり社長交代

 サイゼリヤが社長の人事異動を発表。2009年から代表取締役社長を務めてきた堀埜一成氏が一身上の都合により辞任。執行役員であった松谷秀治氏が9月1日から社長となり、11月29日に開催予定の株主総会を経て代表取締役に就任する予定。

 ●どうとんぼり神座 海外に初出店

 理想実業が展開するラーメン店ブランド「どうとんぼり神座」が、ハワイに初の海外出店を果たした。出店は日本人にも知られた大型ショッピングモールである「アラモアナセンター」内で、同社の海外展開を手掛けるグループ会社が運営する。

 ●クリスピー・クリーム 国内最大の旗艦店

 クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンが、国内で最大の「クリスピー・クリーム・ドーナツ」旗艦店を東京・丸の内に出店。 有楽町駅に隣接する複合施設「東京国際フォーラム」1階への出店で、店舗限定のメニューやグッズなども用意する。

 ●ガスト、バーミヤン 地域別価格を導入

 すかいらーくホールディングスは、7月のメニュー改定で「ガスト」「バーミヤン」の2ブランドについて地域別価格を導入。「ガスト」では都市型とその他地域、「バーミヤン」では関東圏とその他地域に分かれ、いずれもその他地域が安くなる。

 ●ゼットン海外展開 ハワイで新業態

 ゼットンの海外展開を担うZETTON,INC.が、ハワイ・ワイキキにラーメンの新業態「カマド ラーメン ターバン」を出店。ラーメンをメインに、日本の居酒屋や食堂などの食文化やデザインなどを取り入れた独特なスタイルの店舗となる。

 ●ダイヤモンドD 既存店を韓国酒場に

 ダイヤモンドダイニングは、同社の既存店を業態変更した新業態「韓国大衆酒場 ラッキーソウル」を東京・新橋にオープンした。韓国の肉料理サムギョプサルをメニューのメインに据え、韓国の料理と酒を豊富に取り揃えたカジュアルな居酒屋。

 ●ブルースターバーガー 7月末で全店閉店

 ダイニングイノベーションが2020年にスタートした「ブルースターバーガー」が7月末で全店を閉店した。東京・中目黒の1号店に次いで出店した神戸と東京・立川の店舗は5月末、4号店の渋谷は6月末に閉店。開業時は人気を集めた中目黒店も7月末で閉店となった。

 ●サンマルク子会社 FC展開サポート

 サンマルクホールディングス傘下のサンマルクイノベーションズが、ベーカリーブランド「ohana」を展開するグリーンルームとマスターフランチャイズ契約を締結。サンマルクイノベーションズの持つ独自のノウハウにより、同ブランドのFC展開をサポートする。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら