メニュートレンド:七輪を1人1台提供 和牛ハンバーグを最高においしく食べる

2023.01.02 527号 23面
写真1 東京バーグめし 1,700円(税込み)

写真1 東京バーグめし 1,700円(税込み)

七輪は円型ではなく四角にこだわった

七輪は円型ではなく四角にこだわった

フライパンで焼くのとは異なり、ネタが軟らかすぎると網目から落ち、硬めだとジューシーさが損なわれる。絶妙なあんばいに仕上げ、厨房の焼き場で表面を焼いてから提供する

フライパンで焼くのとは異なり、ネタが軟らかすぎると網目から落ち、硬めだとジューシーさが損なわれる。絶妙なあんばいに仕上げ、厨房の焼き場で表面を焼いてから提供する

4種類のとろけるチーズを付ける「チーズバージョン」(2,000円)

4種類のとろけるチーズを付ける「チーズバージョン」(2,000円)

高知県仁淀川産の山椒、イタリア・トスカーナ産のオリーブオイル、粗びきの黒コショウ、イギリス・マルドン産の塩など。味変を楽しむ調味料にもこだわりが

高知県仁淀川産の山椒、イタリア・トスカーナ産のオリーブオイル、粗びきの黒コショウ、イギリス・マルドン産の塩など。味変を楽しむ調味料にもこだわりが

 レストランから洋食店、ファミレス、惣菜弁当などなど、ハンバーグを提供する店はとても多い。家庭料理でも人気は絶大だ。外食、中食、内食で超おなじみのハンバーグを、ここでしか食べることができない唯一無二のメニューにまで極めたのが「東京バーグ屋」の「東京バーグめし」だ。

 「東京バーグめし」を唯一無二にしているのが、お客1人につき七輪1台を提供していること。炭火をセットした焼き場でミディアム程度にほどよく火入れしたハンバーグを、お客の目の前に置いた七輪にのせる。その瞬間、ジュッという音と同時に脂が焼ける煙と湯気が立つ。炭火に炙られる肉の香りが漂う。これが盛り上がらないわけがない。「若い方だけではなく、年配の男性のお客さまも写真を撮られることがありますね」と廣瀬誠店主は話す。

 七輪はパフォーマンスだけではなく「焼き加減を自分好みに調整できる」「2個目のハンバーグを保温しておける」「食べかけを温め直せる」などの利点がある。

 「東京バーグめし」は、廣瀬店主の「和牛のハンバーグをどうしたら一番おいしく食べられるか?」という自問から生まれた。その答えは、フライパンや鉄板で焼くのではなく、完全炭火焼きのハンバーグだった。

 「うちのハンバーグは黒毛和牛100%ですが、産地を特定すると仕入れが厳しくなるので、その時々のコストが見合うものをブロックで仕入れています。サシの入り具合などを見ながら、脂と赤身のバランスが毎回、同じ状態になるようにミンチにします」と丁寧に仕込む。利益を出しやすい外国産の牛肉を使用しないのは「日本の伝統文化の黒毛和牛を継承していく」という廣瀬店主の心意気だ。

 店主のこだわりが詰まったハンバーグは「また食べたい」と思うだけではなく、「今まで食べたことがないハンバーグを見つけた。今度一緒に食べに行こう」と人を誘いたくなるパワーがある。

 ●店舗情報

 「東京バーグ屋」

 所在地=東京都中央区日本橋人形町2-32-4/開業=2022年/坪数・席数=11坪・カウンター9席(七輪で提供するのはカウンター席のみ)、テーブル4席/営業時間=11時11分~15時(材料がなくなり次第終了)。不定休※インスタグラム、フェイスブックにて公開/平均客単価=2000円/1日平均集客数=35~40人

 ●愛用食材・資材

 「モティア サーレ・インテグラーレ・フィーノ(細粒塩)」 輸入者=モンテ物産(東京都渋谷区)

 和牛のうま味を引き出す塩

 イタリア・シチリア産の塩田で作られる塩。「仕込みのときに使うのはこの塩。塩味がとがり過ぎず、和牛のうま味や甘味を引き出してくれます。卓上に置いている『マルドン・シーソルト』は、まろやかなうま味とすっきりとした後味が特徴です」と廣瀬店主。

 規格=1kg

 【写真説明】

 写真1:ハンバーグは1個約100g。七輪炙り皿、スープ、温泉卵、香の物、ご飯が付く。サラミは炙ると脂が溶けてうま味が増し、サツマイモは焼き芋風に。牛スジでだしをとったスープは絶品

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