焼肉業界TOPICS:工場ルポ アミ洗浄レンタルサービス好調

2023.01.02 527号 04面
シンポ福岡アミ洗浄工場 新工場を拠点に洗浄専門業者と連携へ

シンポ福岡アミ洗浄工場 新工場を拠点に洗浄専門業者と連携へ

(1)焦げ汚れた焼きアミを回収

(1)焦げ汚れた焼きアミを回収

(2)洗浄機で洗浄

(2)洗浄機で洗浄

(3)洗浄後に検品し温水洗浄と乾燥のラインに

(3)洗浄後に検品し温水洗浄と乾燥のラインに

(4)ラインの最後に再度検品

(4)ラインの最後に再度検品

(5)40枚セットで宅急便発送

(5)40枚セットで宅急便発送

 焼肉店にとって「焼きアミ」の管理は一苦労だ。こびりついた汚れの洗浄に労力と時間を要し、使い捨てタイプのアミだと性能や環境に対する不安も生じる。洗浄専門業者に依頼する手もあるが、料金相場やルールがわかりにくいとの声もある。そんな焼肉業界の課題を解決すべく、無煙ロースターメーカーのシンポは「アミ洗浄レンタルサービス」に乗り出した。

 ●健全な発展と環境の保全に配慮

 シンポは2018年12月、福岡市東区に「福岡アミ洗浄工場」を竣工し、「アミ洗浄レンタルサービス」を開始した。現在、九州の焼肉店を中心に約150店舗から受注を得ており、1日に約6000枚、繁忙期は8000~1万枚の焼きアミを洗浄機で磨き上げている。

 事業の主となる「宅配レンタル」の料金は、「1枚100円~・40枚セット・往復送料込み」。焼きアミはシンポ製品の「軽量フラットネット(直径28cm)」に限定。レンタルサービスの初期費用は一切不要。申し込み後、自店のペースに応じて発注できる。

 新工場では「洗浄→検品→水洗い→乾燥→検品」を施す独自ノウハウのリサイクルラインを構築。ささいな黒ずみも見逃さず洗浄し、稼働以来、クレームゼロを維持している。

 焼きアミの交換を店舗で管理する場合、(1)自店で洗う(2)使い捨てアミを使う(3)洗浄を専門業者に任せる、という三択に限られ、自店で洗浄する場合、洗浄機が多く使われている。しかし、自店洗浄は人手作業の負担が大きく、店舗作業の中では重労働の位置付けにあり、慢性的な人手不足も追い打ちをかけている。また、環境配慮の観点から薬剤使用による排水汚染が叫ばれ、使い捨てアミの先行きも注視されている。

 そうした焼肉業界の課題を克服するため、シンポは福岡アミ洗浄工場を拠点に焼きアミ洗浄の業界指標を構築する考え。また、全国の洗浄専門業者とも連携し、円滑な受注、安全安心を踏まえた妥当な料金を訴求する意向。社会環境に配慮しながら焼肉業界の健全な発展に寄与すべく努める方針だ。

 ●店舗情報

 「シンポ福岡アミ洗浄工場」 福岡市東区松田1-8-43

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