銀座の「スケベニンゲン」といえば、今では「ああ、スパゲッティのお店でしょう」と知っている方も多いと思うが、「今年で一七年になりますが、初めの頃は酔った男の方が千鳥足でいらして『ん？』といった顔された方も多かったみたいです」というエピソードをもつ。

「スケベニンゲン」とはオランダの都市の名前。小野沢店主が旅行代理店に勤めていたときに見つけ、そのインパクトをそのまま店名に。そして、旅行代理店の頃の経験を生かして、パスタはナポリのルッソ社のオリジナルパスタを独自に仕入れている。こだわりはパスタだけではない。毎年一〇日間ほど社員研修旅行として、全員でイタリアへ行き手分けして食べ歩き研究する。そのため次々にメニューが増え、いまではパスタだけでも五〇～六〇種類もある。

そのうえイタリアで香草の種を購入し、スタッフ全員の家庭菜園やプランターで育てている。店で使っているものはすべて正真正銘の手作りを誇る。「不作の人もたまにいるんですけど、九人いるんでなんとかなるもんです」。イタリアのマンマの味が存分に楽しめる店である。

（１）スケベニンゲン（２）小野沢邦男（３）昭和56年（４）東京都中央区銀座三－七－一三　成田屋ビル地下一階（５）０３・３５６７・５３４６（６）午前11時30分～午後２時15分、午後６時～午後10時、日祝定休（７）三〇坪・七〇席（８）昼一〇〇〇円・夜二五〇〇円（９）二〇〇〇万円（１０）三〇〇名⑪ツナ、アーティチョーク⑫　　⑬ナポリ・ルッソ社オリジナルパスタ⑭ルビーノ社⑮一五〇ｇ⑯コルボ・白・赤（ボトル三〇〇〇円）／月間五〇〇本⑰ランチでつくドリンクはワイン、ジュース、コーヒーから選べる⑱香草類は自家栽培

売れ筋パスタ

一位／カーロマフィア（一五五〇円）／生ソーセージ、ズッキーニ、パルメザン、グリーンオリーブ

二位／ハーブスパゲッティ（一二〇〇円）／生バジル、バジルペースト、イカ

三位／フリッタータ（一〇〇〇円）／ミートソース、卵

名物一品／スケベニンゲン（一〇〇〇円）／エビ、イカ、野菜、ワイン