関西版:幸福米穀の「あらったくん」に人気 低価格BG製法の無洗米
最近業務用を中心に人気の高い「無洗米」だが「洗わずに炊けて便利だけど価格が高い」「あまりおいしくない」という声も耳にする。こうした無洗米の欠点を克服し、外食・給食・中食などの業務用関係者を中心に、問い合わせが多く寄せられているのが、幸福米穀(株)(寝屋川市、電話0720・38・0100)の「あらったくん」。
同社は無洗米の製法を、水洗式から、ぬかでぬかを取るBG製法に全面的に切り替え、無洗米を通常のコメと同じ価格で販売している。
その秘密は、精米機製造メーカーの(株)東洋精米機製作所から、無洗米プラントをレンタル契約することで、イニシャルコストを少なくし、また、水と燃料を多く使う水洗式より、精米時のランニングコストを六〇%近く引き下げることに成功したからだ。
コメを使用する側も大きくコスト削減できる。「毎日多量のご飯を炊く業務用関係では、炊飯の人件費や、上下水道代、洗米時に流れるコメのロスによって発生するコストは大きく、「あらったくんをお使いいただくと、一日二九・四l(二斗一升)炊くお客様で、同じ玄米を使用しても、一日約一九二五円のコスト削減になります」と、同社北本明社長は話す。
あらったくんの人気が高いのはコスト面だけでない。水洗式の無洗米だと一旦濡れたコメを再度乾かすので、人によっては「味に問題がある」というケースもある。一方、通常のコメを人手や洗米機で洗米した場合、付着した「肌糠」を取るため、おいしさのもとになる「うまみ層」まで洗い流してしまう。しかし、BG製法だと、精米段階で肌糠を完全に取り去り、うまみ層をそのまま残し、コメ本来のおいしさを味わうことができるからだ。
「もちろん、生産地や栽培・貯蔵方法にこだわった、原料の『幸福米』のおいしさがあってのことですが」「チェーン展開なさっているお客様で一番お困りの点は、店によってご飯の味が違うということだと聞いておりますが、あらったくんだとコメと分量の水を釜に入れて炊くだけで、誰が炊いても均一のご飯が炊けます」と北本社長は話す。