辛口 ルーズな個人経営店の棚卸
■…個人経営のレストランや喫茶店、スナック等で毎月末の棚卸を実施している店の意外に少ないのには驚く。
■…「お宅の店では毎月棚卸を行っていますか」とたずねてみると、棚卸はしていないという。その月の損益はどうして把握しているのかとうかがえば、経理士の先生にお願いしているという、先生からの結果は何日頃になるのかと問えば翌月の十五日過ぎになるという。まったくあきれたことである。
■…経営者は当月の業績を半月以上も経過しなければ完全なものを把握できないことになる。その間は心配しながらも具体的な改善や対策がとれずただ惰性で営業を続けることになる。
■…二〇坪前後の喫茶店に例をとると、その棚卸なら馴れると三〇分もあればできるはず。当月の売上げ、経費はわかる、繰越し、当月仕入れと棚卸による当月の使用原材料高がでれば即損益が判明する。
■…この結果に基き翌月から余裕をもって諸対策がとれるのである。経営者は計数管理の基本を重視し自ら実施できるよう従業員の指導に当るべきであろう。