定番ヒット惣菜&弁当図解テクニック(3)天ぷら編

2000.08.07 209号 21面

昨今、油調(プリフライ)の天ぷらが不振だ。それに代わって、手作りできれいに花が咲いている天ぷらが売れている。売れるサクサク天ぷらのポイントは次の通り。

(1)衣が少ないこと。手作りでも衣が多い天ぷらは売れない。

(2)衣がソフトでカリッと揚がっていること。カリッとしていても、衣にビールを加え過ぎて、硬くガリガリしているものは敬遠される。

(3)衣は少し黄色めの方がおいしそうに見える。黄色っぽく揚がる天ぷら粉を選ぶとよい。

(4)きれいに花を咲かせるためには、フライヤーに滑り台を付け、衣は目の高さから落とす。するときれいに花が咲く。油内で具材に衣をつけるやり方では花は咲かない。

(5)かき揚げは衣を極力少なくする。衣の分量はかき揚げの野菜がぬれる程度でよい。ボウルの底に衣がたまるようでは衣が多過ぎる(この状態で揚げると俗にいう座布団かき揚げになってしまう)。

●材料(一パック分)/エビ(冷凍二本)、イカ(冷凍一本)、サツマ芋(一枚)、カボチャ(一枚)、天ぷら粉(二〇〇g)、卵(一個)、ビール(一〇〇㏄)、水(二七〇㏄)、天ぷら粉(打ち粉適量)

●作り方

(1)ビールに水、卵を入れ軽く混ぜ合わせ、次に天ぷら粉を加え、混ぜ過ぎないように天ぷらの衣を作る。

(2)エビ、イカに天ぷら粉を軽くつけ、衣をつけ、滑り台の上から一七〇度Cの油に投入する。

(3)目の高さから滑り台に衣を落とし、花を咲かせる。

(4)サツマ芋、カボチャ、菜の花に軽く天ぷら粉をつけ、衣をつけ、同様に一六〇度Cの油で竹串が通るまで揚げる。

(5)トレーにサツマ芋、カボチャ、エビ、菜の花をきれいに盛り合わせる。

●応用のヒント

ナス天、ちくわ天などを加えてもよい。菜の花の代わりにピーマン、シシトウでもよい。エビに串を刺して揚げると丸まりを防げる。季節の野菜を添えるとなお一層よい。

●材料(一〇枚分)/長ネギ(九〇〇g)、小エビ(一〇〇g)、天ぷら粉(二〇〇g)、水(二七〇㏄)、卵(一個)、天ぷら粉(打ち粉一五〇g)

●作り方

(1)小エビは塩水で洗い、水気をよく切っておく。

(2)長ネギは一センチメートルのぶつ切りにする。

(3)ボウルに水と卵を入れ、泡立てないように混ぜ合わせる。

(4)小エビと長ネギを加えて混ぜ合わせ、天ぷら粉を加えて軽く混ぜる。

(5)一六〇度Cの油に投入し、かき揚げの要領で約四分揚げる。トレーに重ね盛りする。

●応用のヒント

小エビの代わりにハムやゴボウでもおいしい。ハムと合わせる場合は、ハムを厚切りにしてジャンボかき揚げ丼にするのも一方。

●調理上の注意

ぶつ切り長ネギのかき揚げはボリューム感満点なうえにジューシーでとてもおいしい。よく売れるが、揚げ方が難しい(油内で離れてしまう)ので、分量を正確に、調理をマニュアル化して慎重に調理すること。

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