新店紹介:ピッツェリア「パルテノペ」、広尾にオープン
「小麦粉本来の風味とおいしさを、広く伝えたい」(新倉英隆日清製粉(株)専務)
日清製粉グループのフレッシュ・フード・サービス(株)は8月1日、東京・広尾
にピザを中心としたカジュアルなイタリアンレストラン、ピッツェリア「パルテノペ」をオープンした。日清製粉(株)(東京都千代田区、03・5282・6653)は、四年前から小麦粉食の需要拡大のため、「創・食の時代」キャンペーンを実施しており、今回もその一環。ピザ発祥の地といわれているナポリの本格的なピザの普及と新しい店舗システムの開発を図る。
特にナポリピザに着目したのは、外をカリッと中をモチモチに焼き上げたその味わいが、小麦粉本来の味を十分に生かしているため。多加水で生地を作り、じっくりと熟成、小麦粉の持つ味・香りを引き出し、高温短時間で焼き上げることで、でんぷんの持つモチモチした食感を引き出すその調理法を加味し、同社は製粉メーカーとして原料から吟味、小麦粉の配合・製法を確立した。
初年度の売上げ目標は、年間一億円。二年後をめどに五~六店舗に拡大する予定だ。 白を基調にした店内には、ガラス越しに外光が柔らかに差している。中央には、果てしなく広がる南イタリアの空と海を連想させるブルーの大きな石窯。燃えさかる真っ赤な炎が入口からでも見える。
そんな南イタリア風の店内に合わせて、メニューも本場を知るシェフによるアイデア満載の約五〇品。クラシックな「マリナーラ」「マルゲリータ」をはじめとするナポリピザ十数種類をメーンに、アンティパスト、パスタ、野菜料理からドルチェ(デザート)まで、伝統的なナポリの家庭料理を用意した。
店内で焼き上げる自家製パンも自慢の一品。昼のランチが、アンティパスト、パスタまたはピザ、フォカッチャ、ドリンクのセットで一二〇〇円はお得。
「パルテノペ」とは、ナポリがまだナポリではなかったころの名称。日本でいえば「江戸」のような言葉だ。イタリア人が聞いたら、なんとなく懐かしく感じるような意味がある。ナポリの伝統料理に敬意を表してのネーミング。 イタリア直輸入の石窯は、まきをくべながら火加減を調節する。ガスオーブンのように、ダイヤルも温度計もない。窯から出る熱気だけを頼りに、料理人が熟練の勘を働かせるのだ。
木の種類はナラ。ガスでは出せない香ばしい香りをピザにまとわせてくれる。
◆ピッツェリア「パルテノペ」広尾店(東京都港区、03・5798・3355)営業時間=午前11時30分~午後2時30分、6時~11時(平日)、正午~3時(土日祝日)/規模=二八・五五坪(店内三八席+テラス八席)、年中無休/客単価=〈昼〉ランチセット一二〇〇円、〈夜〉約四〇〇〇円程度