この1品が客を呼ぶ:地域密着繁盛店=丸亀「ねぎラーメン小山」
讃岐で「麺」といえば、言わずと知れた「うどん」。香川県は、他府県に比べてラーメン専門店が極端に少ない。うどん屋五〇〇〇軒に対し、ラーメン屋は三〇〇軒だという。そんな中で、全国区の知名度を持つのが「ねぎラーメン小山」。“たっぷり”という表現が当てはまらないほど大盛りの長ネギが特徴だ。
長ネギは自家栽培のフレッシュコネリーという糖度の高い品種。「長ネギは苦いという先入観を持つ人が多いけれど、それは農薬のせい。だから、長ネギは全部自分で育てないと気が済まない。毎日ドラム缶に半分くらいの長ネギを使う」というご主人の小山弘さん。最初五〇坪から始めた長ネギ畑は現在三〇〇坪を超えるそうだ。
なるほど、新鮮で甘みのある長ネギは、薬味ではなく具として味わうことができる。野菜たっぷりのヘルシーメニューといった感じだ。さっぱりしたとんこつスープと長ネギの相性もいい。「ねぎラーメン」を注文する客の八割が女性というのもうなずける。
長ネギのほか、麺も強力粉一〇〇%の自家製、水は車で往復三時間かけてわき水をくみに行く。そのがんこなまでのこだわりにひかれ、大阪や九州といった遠方からのラーメンファンが後を絶たない。
◆「ねぎラーメン小山」(香川県丸亀市山北町三七八‐三、0877・22・7676)営業時間=正午~午後2時、6時~11時、火曜定休











