メニュートレンド:お椀を取ったら具材出現! “スープ”という名の「ラーメン」付き
高級中華飯店から町中華、炒飯専門店、さらに一般家庭でもよく作られ、冷凍食品にまでなっている炒飯。身近過ぎて、「今さら、それを看板メニューにする?」の印象があるかもしれない。が、それを一蹴するのが「幸せの炒飯」の「とろ玉チャーシュー炒飯」だ。
「幸せの炒飯」の運営会社、ケーズファーメントの小宮山淳社長は、コロナ以前、イタリアン、パン、カフェ、和食など10数店舗を運営していたが、コロナで状況が一変。“小江戸”として知られる埼玉県川越に、外国人観光客をターゲットにした和食店を開店して間もなく、コロナが本格化したことで苦境に直面した。毎月、数百万円という赤字を出し続け、ついに全店閉店に追い込まれた。
「川越の新店舗の開業資金の借金もあり、本当にきつかった。もう終わりだと思ったとき、『誰か助けてもらえませんか?』とツイッター(現:X)でつぶやいたら、たくさんの応援メッセージをいただき。なかにはお金を送ってくれる人も……」。
それに勇気づけられた小宮山社長は、どん底の状態からの復活を決意。同店の開店を実現した。「ご来店くださる皆さまにお腹いっぱいになっていただくことで、恩返しや地域貢献ができたらと思っています」。
普通盛りがご飯400gと、一般的な大盛りの量を超えているだけではなく、炒飯を注文すると、「スープ」という名の「ラーメン」がついてくる。「炒飯に半ラーメンや、ラーメンに半炒飯ではなく、うちは全炒飯+全ラーメンです」と、SNSでは「サービスすぎるスープ」と話題になっている。
人気メニューの「とろ玉チャーシュー炒飯」は、炒飯の真ん中に逆さまになったお椀がのった、このビジュアルで提供される。お椀を取ると、中からとろ玉とチャーシューが出現するという仕掛けに歓声が上がる。ボリューム満点、満足度最高のまさしく「幸せの炒飯」といえるだろう。
●店舗情報
「幸せの炒飯」
経営=ケーズファーメント/店舗所在地=埼玉県さいたま市浦和区常盤9-34-10 1階/開業=2022年11月/坪数・席数=30坪・24席/営業時間=11時~21時。不定休/平均客単価=1200円
●愛用食材・機器
「本醸造しょうゆ」ワダカン株式会社(青森県十和田市)
シンプルな醤油でコスパも◎
十和田湖、奥入瀬渓流、八甲田連峰の水の恵み受けた青森県十和田市で製造。「調味料が主張するのではなく、メニュー全体の味に調和するところが気に入っています。コスパもいいですね」(小宮山社長)。
規格=1L











