私のとっておき食材:ヨシキリザメの原ビレ

2001.08.06 233号 11面

ヨシキリザメの原ビレのおいしい戻し方を勉強したくて使ったのが三年前。それまではレトルト商品を使っていたが、原ビレを知ってから、野性的ではあるが何ともいえない奥深い味わいに引かれ、原ビレだけを使っている。また、好みの軟らかさに仕上げやすいのも気に入っている点。

原ビレは、気仙沼で水揚げされるサメで、九〇%がヨシキリザメ。水揚げされ、水洗いし血抜きをして三〇~四〇日天日干ししてある。フカヒレには尾ビレ、胸ビレ、背ビレがあり、姿煮用には尾ビレ、背ビレを使うが、なんといっても尾ビレが最高品。胸ビレはスープ用に使うのが一般的だ。

「木蘭」では、尾ビレを使った「極上ふかひれの姿煮上海風」をメニューとして提供しているが、ゼラチン質のもつしっとりとした食感、奥深い味わいを壊さないようやさしい味付けにするよう心掛けている。

◆中国料理「木蘭」渡辺日出人料理長(東京都江東区、03・5564・0233)

(商品問い合わせ先=(株)萬平、横浜市保土ヶ谷区、045・333・3221)

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