今年の注目メニュー:逆輸入おにぎりのブレークが始まる 永澤洋一氏
ファストフードでは価格競争に限界が見え、価格ではない新しい価値として、日本の昔のメニューを取り入れる傾向が出ている。ポテトサラダやメンチカツ、おにぎりやお茶がそれ。
今年はそうしたメニューが海外に渡り、ロールずしのように形を変え、日本に逆輸入されて、ブレークするのではないかと思う。その片鱗が見えてきていいころだ。
伊藤園はニューヨークにお茶のカフェを出している。おにぎりもいけるのではないか。お茶もおにぎりも、日本人が考えると行き詰まるが、米国人は先入観なしで、日本人には考えられないようなアイデアのアレンジが出てくる。彼らにはおいしければよい。
既存のおにぎりブームは、メニューに広がりがない。このままでは廃れるのも早い。どの店に行っても同じで個性がない。店舗もランチ対応のビジネス街が中心。渋谷などプレータウンのど真ん中に出てきてはじめて真価が問われる。
つまりおやつ需要に対応できるかどうかだが、メニューが力不足。バータイプで、プレータウンを歩きながら食べられるとか、形を変えてはやることができれば、これはもうマックやスタバの客層も取り込める。
どんどん出てきて挑戦すべきだが、新しい感覚を掘り起こす意味でも、逆輸入のおにぎりやお茶に期待できるのではないかと思う。どんなメニューが飛び出すか楽しみだ。
((株)ヴィータ・カルチャースクール代表取締役副社長・永澤洋一)