業務用加工食品ヒット賞洋食:ミツカンナカノス「ビネグイット」シリーズ
(株)ミツカンナカノスの業務用食酢飲料「ビネグイット」シリーズは05年7月に発売、その後種類を増やして「まろやかりんご酢」「はちみつ黒酢」「ぶどう酢」「パイン酢」「トマト酢マンゴー」「レモン酢」の6種ドリンク(紙パック1000ml)となり、それぞれストレートと5倍濃縮の2タイプを揃えている。飲料時のコップ1杯200mlあたり10~15mlの酢が入っており、ミツカングループが提唱する「1日ワンスプーン」(健康のため毎日大さじ1杯約15ml分を目安にお酢を継続的にとることをお薦めするキャンペーン)の酢をおいしく手軽にとることができる商品設計になっている。ファミリーレストランのドリンクバーや居酒屋のサワードリンクに採用され、健康感とおいしさで需要を伸ばしている。
特に06年秋から飲酒運転の規制が厳しくなり、居酒屋やバーなどでウーロン茶やジュースにかわる「ノンアルコール飲料」として人気が高まった。
06年に対して07年上期は3倍の売上高で推移している。
酢の健康性はすでに認知されているところであるが、毎日継続的にとることは困難であった。そこで「食中でもおいしく飲めるお酢ドリンク」を開発コンセプトに、果汁と甘みを合わせることで酸味をコントロールした健康感の高い商品を探り、現在のフルーツバリエーションとなっている。中でもおりからのマンゴーブームで「トマト酢マンゴードリンク」が女性を中心に一番人気となっている。
04年の黒酢飲料ブームで、穀物酢よりマイルドで飲みやすい食酢飲料摂取のベースができていたことから、さらに飲みやすいフルーツビネガーは若い女性や子どもも取り込み食酢飲用層を広げた。
採用店舗からは「健康サワーシリーズとして企画提案できる」「お客さまの健康を気遣っているというメッセージになる」など、「お酢=思いやり」方程式が飲食店のイメージを高めるという声が多い。
「甘みのあるフルーツはお酢にたどり着ける。素材が豊富なことから、まだまだ驚きを提供できる」と、開発を担当したマーケティング本部企画1課の泉田将希さんは語り、「ビネグイット」シリーズは鉱脈を掘り当てたばかりであり、今後の展開が楽しみな商品群である。
また、アイス、ホットの飲用以外にもゼリー、ジェラートなどスイーツ素材にも適し、廉価で「高付加価値通年素材」の強みを持つ。
◆商品規格=5倍濃縮タイプ、ストレートタイプ、各1000ml紙パック
●ビネグイット はちみつ黒酢ドリンク
「ビネグイット はちみつ黒酢ドリンク」は、国産玄米を100%使用し醸造した黒酢に、梅果汁、リンゴ酢、はちみつを加えおいしく飲みやすく仕上げた黒酢飲料。5倍濃縮タイプとストレートタイプあり。
●ビネグイット トマト酢マンゴードリンク
「ビネグイット トマト酢マンゴードリンク」は、まろやかな酸味のトマト酢を使用し、マンゴー果汁を加えておいしく飲みやすく仕上げたトマト酢飲料。5倍濃縮タイプとストレートタイプあり。
●ビネグイット ぶどう酢ドリンク
「ビネグイット ぶどう酢ドリンク」は、白ぶどう酢をベースに赤ぶどう酢、バルサミコを加えて、おいしく飲みやすく仕上げたぶどう酢飲料。5倍濃縮タイプとストレートタイプあり。
●ビネグイット まろやかりんご酢ドリンク
「ビネグイット まろやかりんご酢ドリンク」は、酸味のまろやかなりんご酢にはちみつを加えて、おいしく飲みやすく仕上げたりんご酢飲料。5倍濃縮タイプとストレートタイプあり。