お客を呼ぶモヤシ料理 成田食品「ベストモヤシ」で広がる創作料理

2007.11.05 335号 16面

成田食品(株)の「ベストモヤシ」は、極太で食感と見栄えが良く、歩留まりと日持ちに優れる使い勝手の良さから、「飲食店に欠かせない野菜」として好評を得ている。今回は、ユニークなモヤシ料理で人気の創作ダイニング「もやし」の活用事例を紹介する。

東京は渋谷のセンター街に、店名からして「もやし」という、モヤシを極めた創作ダイニングがある。看板料理は「もやしとキノコの風船焼き」(788円)だ。健康志向を追い風に、これ目当ての常連客が増えているという。

この料理は、アルミホイルにバターをのせ、その上に緑豆モヤシ(ベストモヤシ)120g、小大豆モヤシ(まめどん)100g、キノコ類、ベーコンを重ねて盛り、密封して鉄皿で焼いたもの。4~5分加熱すると、緑豆モヤシから発する蒸気でホイルが風船のように膨れ上がる。

早い話、「モヤシとキノコのホイル焼き」なのだが、(1)パンパンに膨れたユニークな見栄え(2)切り開くと広がる蒸気パフォーマンス(3)シンプルで飽きのこない味、などが好評で、来店客のほとんどが注文する名物となっている。

「決め手はやはりベストモヤシですね」とは湯本敦店主。「ベストモヤシは水分が豊富なので、熱すると蒸気を多く発します。そのため全体がふっくらジューシーに仕上がります」と解説するとともに、「ベストモヤシの太くてシャキッとした食感の良さは格別。ヒゲ根がないので見栄えも奇麗。主役を張るに十分な野菜です」と使い勝手を絶賛する。

店は、仏料理出身の湯本店主が5年前に開業したもの。ヘルシーかつ万人志向をイメージして店名を「もやし」とした。

「野菜の中でモヤシほど、差し障りのない素材はありません。脇役イメージでも嫌いな人は少なく、クセがないのでほかの野菜に比べて幅広く活用できます。脇役を主役に引き立てる“腕の見せどころ”の思いも込めて命名しました」と言う。

開業当時、モヤシ料理は7~8品だったが、いまや常時15~20品を数える。モヤシはボリュームがあっても実際は軽いので、多くの量を食べることができる。また、ほかの素材の持ち味を邪魔せず、モヤシ料理ばかり食べても多種類の料理を味わった満足感が得られる。なにより低カロリー。食物繊維とビタミン、ミネラルが豊富で健康的だ。こうした評判が口コミで広がり、女性客8割・常連客多数の支持を得ている。

「通年素材で流通と価格が安定するモヤシは重宝。それだけにトップブランドにこだわりたいです」と、ベストモヤシの愛用を語る湯本店主。「成田食品のモヤシには、緑豆のベストモヤシをはじめ、黒豆のくろっぺ、豆モヤシのまめどん、アルファルファのヘルシーレディーなど種類が豊富。創作意欲が高まります」と声を弾ませている。

◆店舗データ

おかずとおさけ もやし(東京都渋谷区宇田川町16‐8、渋谷センタービル地下1階、電話03・5728・6807/席数=55席/客単価=3000円/1日来店客数=80~100人)

◇問い合わせ

成田食品(株)=福島県相馬市成田字大作295 電話0120・36・7111、http://www.naritasyokuhin.co.jp

●モヤシの歴史を変えたモヤシの王様 ベストモヤシ

モヤシの歴史を変えたといわれる「ベストモヤシ」は、「モヤシの活用範囲を広げてほしい」という消費者の要望から生まれた緑豆モヤシ。(1)ヒゲ根がないので調理しやすい(2)極太で見栄えが美しい(3)日持ちと歩留まりに優れる(4)クリスピーな食感でおいしいなど、従来のモヤシとは一線を画し、モヤシの新たな市場を切り開いた。〈規格=業務用4kg、1kg〉

●まめどん

ヘルシー要素が盛りだくさん

植物性タンパク質、食物繊維、カルシウム、ビタミンEなどヘルシー要素いっぱいの小大豆モヤシ。従来の豆モヤシの青臭さを取り除き、独自の技術とパッケージ方法により、折れ、キズが少なく、日持ちするよう工夫されている。〈規格=業務用1kg〉

●ヘルシーレディー(アルファルファ)

欧米で定番のスプラウト

欧米で定番の生食モヤシ(アルファルファ)。クロロフィル、ビタミンC、必須アミノ酸を含む良質なタンパク質をはじめ、美容と健康に効果的な栄養素がバランスよく含まれている。サラダ、スープ、パンの具材に最適。〈規格=100gパック〉

●くろっぺ

味にコク、麺類・鉄板焼きに最適

細くて歯応えがあり、味にコクがあるのが特徴。シャキシャキした食感が根強い人気を誇っている。食物繊維やタンパク質、ビタミンC、ビタミンB群が多く、疲労回復や風邪の予防にも効果的。麺類、鉄板焼きに最適。〈規格=業務用1kg〉

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