飲食トレンド:人気の野菜レストラン、おいしくて安全な新鮮野菜

1994.07.04 55号 1面

「ぴーまん」の人気メニューベストスリー。一番上から時計回りに、ニンニクと玉ネギをたっぷり煮込んだ「野菜カレー」、和野菜を醤油で炒めて炊き込んだ「気まぐれピラフ」、たっぷりの緑黄色野菜を醤油とソースで炒めたスパゲティ「緑の国から来た野菜」。いずれも八五〇円。野菜ジュースは「ケール」「ニンジン」が圧倒的な人気。インテリアも野菜で統一している。

飲むサラダ生野菜ジュースを提供している「ぴーまん」は、「今でこそ、ハッキリと有機栽培・無農薬と看板に書けるが、以前は仕入れに苦労しました」(行武店長)。野菜ジュースといえば、トマトジュースのみの頃、学んだ東洋医学の果菜療法を柱に、生野菜たっぷりのジュースを提供。「軌道に乗るのに一〇年、有機栽培・無農薬野菜の安定供給も四~五年前から」と固定客がつくまでの苦労を語る。

帝国ホテルは、昨年からキャロットジュースを提供していたが、お客の要望が強く4月から「健康ジュース」三種を朝食メニューに出した。健康志向を反映し、注文数は、今までの二倍にもなっている。現在、専門業者から仕入れているが、今後これを参考にオリジナルも考えていきたいとしている。

また、ホテルオークラは、今回初めて「野菜料理ウィーク」に有機野菜を採用した。野菜本来の味が味わえる有機野菜のサラダ、一〇日間のフェアだが、主材が野菜だけに使う量もかなりのもの。すべてを有機野菜で賄いたいが、安定供給が難しいのでサラダのみに限定したという。

有機栽培野菜のため、安定供給のパイプを繋ぐには相当の時間を要する。一方で、自然食レストランをうたっている「クレヨンハウス」は、「安全でしかもおいしく」(奈良店長)をポリシーに、隣接する“野菜市場”から食材を調達している。すべての商品に生産者名が記されており、野菜は、旬の新鮮野菜を使い、日替わりメニュー。

消費者の健康志向、安全志向に対応し、独自のメニューを展開する店のいくつかを紹介する。

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