ダイナック、雨天半額でオ13倍、食材の質高め女性集客

1994.07.04 55号 10面

値下げ戦略は各社にも波及しているが、慎重に既存店の見直しから取り組む例もある。

サントリー系の(株)ダイナック(東京都新宿区、03・3341・4216)は、同社が手掛ける数店のビア・レストランでメニューの絞り込みや、一〇~一五%の単価引下げを行って客数を回復させている。とくに雨天時はサービスデーとし、通常六五〇円のカールスバーグを三八〇円で提供しているが、普段は一〇杯ほどしか出ないカールスバーグが、その日に限って一三四杯も出たという。また、人気メニューでもあるチキン、ポテト、ピザの味を充実させるためレシピを見直し、三アイテムの構成比が一五%から二〇%強に上がったとしている。

「酒の銘柄にこだわる人が多いが、安ければ知名度の低いカールスバーグでもこれだけ売れるとは」と、世相の変化に驚きを隠せない様子。低価格志向の一方、味への追求の目も厳しくなったとして、ビア・ガーデンのバーベキューでは冷凍肉をチルド肉に替えている。原価率が以前の倍になったが、「安くておいしく提供するという基本に戻ったノウハウを再構築するチャンス」として、オペレーションや仕入れのスケールメリットを見直していく方針だ。

アサヒビール(株)市場開発部(東京都中央区、03・3535・7265)も、基本回帰路線を打ち出している。同社関連のビア・ホール、レストランでは、昨年度売上げ前年対比二四・五%の減益を強いられた。今年は昨年ほど悪いことはないとしながらも、予想売上げは前年対比一六%増と慎重な構え。食材のグレードアップを基調に女性の集客を図っていく方針。

増税後も直営店では値上げするものの、関連店舗の九割は据置くことからメニューアイテムの絞り込み、値下げを検討、企業努力を消費者へアピールしたい考えだ。ビア・ガーデンでは、バーベキューを取り入れた店舗は涼しい5月から6月にかけて好調なため、来年以降も積極的に取り入れるとしている。

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