お店招待席=「アンティパスタ銀座店」たっぷり南イタリアの味覚

1995.04.03 73号 23面

銀座西五番街に位置し、みゆき通りに近い西五番街ビル三階に、恵比寿店に続く二号店として、昨年10月オープン。恵比寿店が学生をターゲットに一昨年オープンしたが、銀座店は、立地上から二五~三〇歳のOLがターゲット。

「お金がある時はたくさん、ない時は取り合ってワイワイ楽しく食べて欲しい」(廣井康二調理主任)として、リーズナブル価格で、ボリュームたっぷりの南イタリアの味を提供する。

価格に敏感な女性を意識してか、メニュー表の価格の端数に三〇、八〇の数字が目立つ。

また、全体にボリュームアップされた皿の盛付けで、“豪華さ”を演出したり、ディナーのスパゲティはダブルサイズサービスにするなど、割安感を訴求させている。

店名/アンティパスタ銀座店▽所在地・Tel/東京都中央区銀座5‐6‐13西五番街ビル3F、03・3572・7612▽営業時間・休日/月~金曜午前11時30分~午後3時、午後5時~11時(日曜はディナーのみ)▽店舗面積・席数/二四坪、四八席▽従業員数/正四人、アル一六人、

▽客単価/昼九〇〇円、夜二三〇〇~二五〇〇円▽一日来店客数/六〇~七〇人▽平均月商/約六〇〇万円▽客層/OLとカップル客

メニューアイテムは六〇。恵比寿店一店の時は、約四〇アイテムだったが、銀座店オープン時に見直しをはかり、両店とも六〇アイテムとし、お客の選択肢を広げた。

ピザ、パスタ、ワインを中心としたメニュー構成。

女性のヘルシー志向に応え、約半数は野菜たっぷりメニューだ。

野菜で人気メニューに、温野菜アンティーズ風(九三〇円)、ズッキーニフライ(六三〇円)、ライスコロッケボローニア風(六八〇円)などがある。

パスタ類では、アンティーズスパゲティ(一二八〇円)、フェトチーネのツナクリーム(一三八〇円)、リングェネのサーモンクリーム(一五八〇円)などが上位人気メニュー。若い女性には、クリーム系のこってり味が好まれているという。

定番のトマト系ソースも、女性の嗜好に合わせ、蜂蜜、野菜や鶏のスープで調整し、甘口に仕上げている。

「冷凍品を使わず、自分でこねて焼く」こだわりのピザは、塩、蜂蜜、砂糖で甘辛い味がベースとなっている。毎朝四キログラムの粉を仕込み、オーダーごとに焼く。一キログラムで一五枚作り、一枚が直径一〇インチと大型だ。

薄めの生地で仕上げたピザは、基本を四種類とし、トッピングのツナ、コーン、イタリアンソーセージなど一三アイテム(一五〇~二〇〇円)で、お客自身のオリジナルテイストが楽しめる工夫をする。

ドリンク類は、ワインに人気が集中。二~三人連れの客には、グラスワイン(三六〇円)より、三杯分あるデカンタ(七三〇円)を勧めたり、ワインに合ったパスタ類を何気なく勧めることで販促につなげる。

ビルの三階にある立地のため、一度来た客をリピートさせて常連客にし、クチコミから客層を広げる必要性がある。

一つにランチメニューの強化だ。パスタ、グラタン、ピザそれぞれにサラダ、コーヒー付きでオール八五〇円。その他日替わりとしてチキンソテー、煮込みなどのメニューを置く。

「ディナーと同じ味を提供することで、味を知ってもらい、夜につなげたい」

また、レストランウエディングや二次会などのパーティーにも積極的に取り組む。

三〇人以上、一人五〇〇〇円でフリードリンク付き。着席、立食とも可能で、小規模パーティーでは、二五〇〇円コースを設けるなど、「パーティー需要の掘り起こしで、お客への認知度を高めたい」とする。女性のハートを掴めば、客の輪は、より大きく広がるわけだ。

オープンして半年。目標月商七〇〇万円に近い売上げを得ているが、「アイドルタイムと日曜日の活用が今後の課題」とする。

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