フードコート特集 おあしす=多彩な構成で1社運営可能
長崎屋グループの(株)おあしす(千葉県市川市、0473・22・9301)は、レストラン、クレープショップ、給食、フードコートを運営、特にフードコート部門ではパイオニア的存在だ。「デベロッパーが、フードコートを一社に管理させることで運営のわずらわしさを排除できると気が付いてきた」(清水清志常務)ことにより、出店先は長崎屋グループ外にも広がっている。
同社のフードコート「フードパーク」は、ラーメン・うどん・そば、丼、焼き物(たこ焼き、お好み焼きなど)、ハンバーガー、アイスクリーム・ソフトドリンク、パスタ類の六部門を持ち、三〇坪から二〇〇坪まで坪数に関係なく部門構成の多彩さで一社運営できる。もちろん、ショッピングセンターのハード的な制約の中で専門店の複合店として対応。メニューが多彩なため、食事にも休憩にも臨機応変に安価に対応できるところがフードコートのメリットであるが、専門性を高めた六部門でそれを最大に引き出す。
単独店の集合フードコートだと二~三年すると維持が難しくなってくる。それぞれが収益性を追求するので隣で売れている物を取り入れるため、商品が同じになってしまう。また、テナントが抜けた場合、開店四~五年のショッピングセンターにテナントを呼ぶのは難しい。共益スペースの管理もままならない。このようなことから、長期にわたってフードコートをバランス良く保つためには一社管理にかぎる。
同社の運営する埼玉県の長崎屋三郷店は実坪一〇〇坪、厨房三〇坪、客席数一四〇席で五部門で構成されている。平均月商は一五〇〇万円で対前年比一〇三~一〇五%で推移。社員三人、パートアルバイト三〇人で交替勤務である。平均飲食単価は売り上げを販売枚数で割ったもので三五〇円。意図的な部分もあるが、若干下がっている。
今年は七店の出店を予定しておりグループ外の出店も条件が合えば積極的に進めていく。