アポなし!新業態チェック(87)「マルコズキッチン」イオンモール幕張新都心店

2014.05.05 422号 11面

 ●丸亀製麺が開発した生パスタ新業態新卒女性社員が企画・運営を担当

 「丸亀製麺」など多数のブランドを展開するトリドールが、昨年暮れに生パスタの新業態「マルコズキッチン」をオープンした。千葉県の新しい大型ショッピングモールの「イオンモール幕張新都心」に出店、昨年新卒で入社した女性社員3人が「業態の企画から店舗運営まで担当」したという。

 店舗は、家族連れをターゲットにしたファミリーモールの「ごちそうパーク」と名付けられた、やや小規模なフードコートの一角にある。他店と客席を共有するカウンター販売の店舗だがコーナー位置にあるため独立店のように比較的落ち着いて利用でき、子ども連れには便利だ。

 メニューは、トマトソースの「ポモドーロ」(480円)や「カルボナーラ」(580円)など4種類のパスタと、「ポテトグラタン」(180円)や「ベーコンステーキ」「煮込みハンバーグ」(各220円)といったトッピングを組み合わせるシンプルなスタイル。ソフトドリンク(200円から)のほか、トレンドの「パンケーキ」(380円)も用意されて、パスタのサイドメニューとして注文できる「セットパンケーキ」(ミニサイズ2枚)はパスタを注文すれば100円で追加が可能だ。パスタは太めの生パスタで、注文と同時に店頭のゆで麺器でゆで上げを提供するオペレーション。

 同社では、同店の開発に関して「人材の育成」も重要な要素であると位置付けており、新卒の女性社員が業界の常識にとらわれずアイデアを出し合いながら企画し、運営を行うことで「新たなアイデアを形にできる人材の育成」を狙っている。

 ★けんじの評価

 イオンが、首都圏最大級の規模で開業した「イオンモール幕張新都心」。売場面積は、日本の巨大ショッピングモールの草分けとして知られる「ららぽーとTOKYO-BAY」に匹敵する。しかも両者は京葉線を挟んでかなり近接したエリアに立地しているため、多くの業界メディアは「商業施設の両雄がいよいよ直接対決か!」と話題を盛り上げた。大型モールで来店頻度の高い客層は、周辺から車で訪れる家族客であるから、そうした意味では道路環境が良いイオンモールにやや分があるのかも知れない。

 うどんチェーンの最大手として知られる同社が、新卒女性社員を起用して立ち上げたパスタ業態となれば必見だろうと、巨大モールを訪れた。同店が入居しているのは、メーンのグランド・モールから離れた家族向けのゾーン。平日のフードコートは子連れのファミリーで賑わっている。

 注文したメニューをひと口食べてみて、「これはうどんじゃないのか」と、思わずつぶやいてしまう。断面が四角く、モチモチとした食感や独特の麺のコシが、まるでうどんを食べているかのように感じるのだ。

 といっても、決しておいしくないわけではない。麺の太さに好みはあるかも知れないが、ゆで上げの生パスタは新しいおいしさを教えてくれる。女性が開発した、とうたうだけのことはあり、男性料理人ではなかなかできないようなメニュー構成も楽しい。

 うどんよりも提供時間がやや長いためか、会計時に少し待たされるかたちになったが、ここが改善されれば、女性向けの業態としてはかなり有力なのではないか。

 (外食ジャーナリスト・鷲見けんじ)

 ◆鷲見けんじ=外食チェーン黎明期からFFやFRなどの動向を消費者の目線で見続けてきたアンチグルメな庶民派ジャーナリスト。顧客の気持ちを外食企業に伝えるべく甘口辛口を取り混ぜた乱筆乱文でチェーンの新業態をチェック。朝マックとロイヤルホストのカレーフェアをこよなく愛する外食ウォッチャー。

 ●店舗情報

 開業=2013年12月20日/所在地=千葉県千葉市美浜区豊砂1-13ほか イオンモール幕張新都心ファミリーモール3F

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