メニュートレンド:主食になるサラダを提供 「サラダデリMARGO」

2015.10.05 439号 01面
トッピングが決まっている「ローマ・スタイル」をベースにコーンとルッコラを追加。たっぷりの量のサラダにピタパンがついて1,050円はお手頃価格

トッピングが決まっている「ローマ・スタイル」をベースにコーンとルッコラを追加。たっぷりの量のサラダにピタパンがついて1,050円はお手頃価格

都営大江戸線・西新宿五丁目駅から徒歩1分のロケーション

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 最近、サラダ専門店がチラホラと出始めているが、サラダ専門店の「サラダデリMARGO(マルゴ)」がオープンしたのは2012年、カスタムサラダ店のパイオニア的存在だ。同店を経営する床井正之氏は「サラダを食べることを一過性のブームにするのではなく、サラダが主食の新しい食習慣を提案することがMARGOのテーマです」と語る。同店には、サラダ食を習慣化するためのオリジナルなプレゼンテーションがあった。

 ●提案型サービスでファンをつかむ 男性客4割のうれしい誤算

 MARGOでは次のような手順でオーダーする。まずベースサラダ(レギュラーサイズ120g/600円)があり、これに20種類以上のトッピング(50円~)から好みの物をセレクトして加えて、次に8種類のオリジナルドレッシングを選ぶ。トッピングとドレッシングの組み合わせは1600万通り以上という。

 ここまではカスタムサラダのスタンダードだが、この先が同店ならではのこだわり。まずはドレッシング。化学調味料無添加、非加熱のオリジナル「生」ドレッシングというだけではない。同店ではドレッシングは“かける”ものではなく、“あえる”ものとして扱っている。そのために直径約45cmの浅めのボールに野菜、トッピング、ドレッシングを入れ、スタッフがトングで手早く混ぜ合わせる。このプレゼンテーションは目を引く。

 「かけるだけだと上の方がドレッシングの味が強く、下の方まで行き渡りません。混ぜ合わせることで、ドレッシングが野菜の表面をコーティングし、味も量も野菜とのバランスがよくなります。食べ終わったときに、器の底にドレッシングが残っているのは、量が多すぎるんですね」と床井氏。

 さらに、8種類のドレッシングには何が入っているかだけではなく、栄養素と効能が表示されている。たとえば「スイートバジルドレッシング」は、「スイートバジル、マスタード、ワインビネガー、玉ネギ、レモンが入ったシャープな味」にプラスして、オレイン酸、ビタミンE・K、βカロチンが含まれていることと、消化促進とアンチエイジングに効果があることを表示。それぞれのドレッシングの“機能性”をうたうことがこだわりであり、他店との差別化でもある。

 さらに、来店客のその日の体調に合わせて、スタッフがトッピングやドレッシングをアドバイス。1600万通り以上の組み合わせからセレクトできるだけでも、十分食べ飽きないところを、その日の自分の体調や気分にマッチする1皿のサラダと出合えるとなれば、毎日でも通いたくなる。実際、同店はコアなリピーターが多い。当初は女性客が8割を占めることを予想していたが、現在は4割が男性客で、しかも常連とのこと。

 カフェのように人の集まる所には1軒というような“サラダステーション”を展開していくことが床井氏の構想だ。

 ●店舗情報

 「サラダデリ MARGO」 経営=マルゴワークス/店舗所在地=東京都渋谷区本町3-9-3/開業=2012年10月/営業時間=平日 午前11時~午後10時30分、土・日・祝 午前11時~午後7時 年中無休/坪数・席数=32坪・30席 1階にテラス席6席/1日平均客数=200~300人/平均客単価=約1000円

 ●愛用資材・食材

 「マイユ ディジョンマスタード」 輸入元:エスビー食品(東京都中央区)

 260年の歴史に培われたマイユ独自の技術による、滑らかな口当たりで、マイルドな酸味と辛味が特徴。「スイートバジルドレッシングに使用しています。国内メーカーのマスタードにはないフレッシュ感が魅力ですね。優しい辛さで、野菜本来の味を引き立ててくれます。ドレッシングの隠し味として欠かせませんね」と床井氏。

 規格=865g

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