業務用加工食品ヒット賞 中華部門:ニチレイフーズ「本格中華 具材極だつパリッと春巻」

2016.09.05 450号 09面
「本格中華 具材際だつパリッと春巻」

「本格中華 具材際だつパリッと春巻」

 ◆トップ企業の威信かけ市場拡大

 冷食最大手のニチレイフーズは、新技術導入によって差別化した「本格中華 具材極だつパリッと春巻」を定番プレミアムとして2015年秋に発売した。同時に具材や調味料をさらにグレードアップした「贅沢中華 肉極だつパリッと春巻」「同 海鮮極だつパリッと春巻」も加え、最上級春巻シリーズを構築。冷凍春巻市場シェアトップ企業の威信をかけて、市場のすそ野拡大に乗り出した。

 開発の狙いは、“春巻を極める”。そのため従来品の延長ではなく、一から商品設計を見直し、約3年をかけて商品化にいたった。前提となる基本戦略は、高付加価値品の需要に応え続けること。ベーシックな商品の価値を高めておいしさを磨き、価格より価値を重視して選択する生活者ニーズに対応する。同時に消費の二極化に適応した品揃えの強化を掲げている。

 新春巻は直営の白石工場に設備投資を実施し、装置開発を伴う専用製造ラインを新設した。3品の共通特徴は(1)従来以上の皮のパリッと感と艶(2)食感とうま味を増した大きな具材(3)ボリューム感のある手作りのようなふっくらした外観(4)揚げ調理後、4時間程度の経時変化に耐える。手作りのような皮の質感を与える“エアホールドロール製法”など、複数の新技術を導入している。価格はこれまでにない品質の高さや大きさを踏まえ、従来品より高めの設定とした。

 発売後1年が経過したが、業務用冷凍春巻市場に大きなインパクトを与えている。従来のメーン市場であるデリカ惣菜や給食ルートのみならず、娯楽施設やパーキングエリアなど多様な外食業態にも浸透。発売前は市場規模100億円の約半分のシェアを同社が占めたが、1年間で同社春巻カテゴリーの売上げは2桁伸びで推移。市場規模も100億円を突破して成長中だ。

 今秋には“続・春巻を極める”との明快なコンセプトの下、主に大量調理を行う現場へのニーズ対応として「本格中華 美味しさ極だつパリッと春巻」を加えた。特徴は(1)油切りの必要をなくし、パック販売時の油落ちを軽減(2)パリッと軽い皮の食感がより長く続き、底面の経時耐性を強化(3)風味豊かなとろっとした餡(あん)など。

 これにより最上級スペックの「贅沢中華」シリーズ2品、定番プレミアムの「本格中華」シリーズ2品の全4品となり、多様な業態別ニーズに対応する。今後も技術的な先進性をさらに磨き、価値競争の中で他社が追いつけない領域にまで踏み込む方針だ。

 ●「本格中華 具材際だつパリッと春巻」

 食感と具材感を追求

 従来にない「手作りのような形状」と「時間がたってもパリッとした軽い食感」にこだわった春巻。歯応えの良い大きな具材に、鶏がらのうま味が濃厚なトロッとした餡(あん)を合わせた本格的な一品。具材=タケノコ、モヤシ、玉ネギ、豚肉、シイタケ。

 規格=55g×10本×6袋

 ●「贅沢中華 肉際だつパリッと春巻」

 細切り豚肉入りの濃厚なあん

 従来にない「手作りのような形状」と「時間がたってもパリッとした軽い食感」にこだわった春巻。細切りにカットした豚肉をたっぷり入れ、XO醤、豆鼓醤などで味わい深く濃厚な餡(あん)に仕上げたぜいたくな一品。具材=豚肉、タケノコ、シイタケ。

 規格=55g×10本×6袋

 ●「贅沢中華 海鮮際だつパリッと春巻」

 海鮮のうま味と老酒の香り

 従来にない「手作りのような形状」と「時間がたってもパリッとした軽い食感」にこだわった春巻。食感が楽しめるイカ、エビ、カニを入れ、海鮮のうま味を利かせた上品な餡(あん)に老酒を加え、香り高く仕上げたぜいたくな一品。具材=イカ、エビ、カニ、春雨、タケノコ。

 規格=55g×10本×6袋

 ●「本格中華 美味しさ際だつパリッと春巻」

 軽い食感がさらに持続

 「手作り感」と「パリッとした軽い食感」で人気の本格中華シリーズの新商品。軽い食感の持続性と油切れの良さを追求。パリッと揚がった皮は深い艶をおびる。餡(あん)の具材は歯応えの良い大きなもので、XO醤と香味油が香る。おいしさを極めた本格的な一品。

 規格=55g×10本×3袋

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