メニュートレンド:ぷちぷち魚卵が主役の料理店 痛風の心配も吹っ飛ぶ魅力!
牛、豚、鶏肉、エビ、カニ、フグなどの専門料理店はよく見かけるが、魚卵を専門に扱うレストランというのは珍しい。「魚卵ハウス Eni(エニ)」は、イクラ、トビコ、数の子、明太子などをメイン食材に扱う異色の店だ。魚卵というと、料理に添えるトッピング食材として使われる例が多いが、同店では魚卵を主役に据えた数々のアイデア料理が並ぶ。その発想は、何とも斬新だ。
●“海の宝石”の底力再認識
オーナーが魚卵好きということから、「魚卵尽くしの店があってもいいだろう」と考え、2013年にオープン。「魚卵の味と食感には独特の魅力があり、ほかに代わるものがない食材」と、鈴木冬真マネージャーは胸を張る。実際、魚卵の魅力は独特で、ハマる人は猛烈にハマる食材だ。
名物メニューの「魚卵屋さんの本気のミルフィーユ」は、SNSでも大きな話題を呼んでいる。トビコや数の子、イクラなどの数種の魚卵とみじん切りにしたアボカド、サーモンを繊細に重ねてミルフィーユ状にした、・海の宝石細工・と称したくなるキラキラの一皿だ。和風だしとレモンドレッシングでマリネにしたアボカド、ワサビ風味を付けたトビコが、味のアクセントになっている。週末には15食以上を売り上げ、予約客のほぼ100%が注文する、とか。ぷちぷちとした食感がとにかく心地よく、アボカドのコクとワサビの風味に海の香りが絶妙にマッチし、魚卵ファンならずともハマる味わいだ。ビールやワインと合わせて少しずつつまみたくなるが、鈴木マネージャーによると、「女性のお一人客などで、アルコールは飲まずにこの料理をじっくりと味わいにいらっしゃる方も、実は多いんですよ」。
ふわふわのスフレオムレツの中に明太子を仕込んだ「ふわっトロッ明太スフレオムレツ」もユニーク。泡立てた卵3個分の卵白と、モッツァレラチーズ、オニオン、明太子、クリームを混ぜた黄身を耐熱の器に流し入れて器ごと焼き、見事にふんわりふくらませたインパクトある料理だ。運ばれる様子を見て、つられて注文してしまうお客も多いという。
「少量をトッピングするだけでも華がある。味、食感、見た目と、どれをとっても、魚卵はひと言でいうと楽しい食材です」と、鈴木マネージャーは説く。そんな魚卵の魅力を再発見できる店なのだ。
●店舗情報
「シーフードビストロ 魚卵ハウス Eni」 所在地=東京都千代田区飯田橋2-9-5/開業=2013年7月/席数=1階12席、2階30席/営業時間=11時30分~15時、17時30分~24時(土・日11時30分~24時)/平均客単価=昼850~1000円、夜4000円/1日平均集客数=昼60~70人、夜約40人
●愛用資材・食材
「ブレンドオイル」 めいらくコーポレーション(名古屋市天白区)
王道の味でコスパ◎
エキストラバージンオリーブ油とひまわり油をブレンド。「本気のミルフィーユ」の味を調えるのに使用。「安定した味で、コスパもいい。味わいも重たくなく、安心して使えます」と、鈴木マネージャー。
規格=5L