数字で読み解くフードサービストレンド:テイクアウトは個食対応

2020.12.07 502号 11面

 ●デリバリーは4~5人をターゲットに

 ウィズコロナの生活が続き、飲食店が苦境の中、いろいろな工夫を凝らしていることでしょう。今回は、コロナ禍で、食事するグループの人数にどんな変化が起こっているのかを紹介します。イートイン、テイクアウト、デリバリーは、何人で食べることを想定した設定にすべきなのかが見えてきます。エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス『CREST』より、2020年6~8月の飲食店利用時に何人のグループで食事したかを見てみます。

 イートインでは、2人が34%で最も多く、前年同期比+3ポイントも増加しました。1人も31%で同5ポイント増加しました。イートインは2人、または1人を想定した内容や価格セットを拡充すべきでしょう。

 テイクアウトでは、最も多いのは1人で、前年より少し減少したものの圧倒的に多いです。テイクアウトでの食事人数は、前年同期とあまり比率が変わっていません。1~2人を対象に内容を設定すべきです。

 デリバリーは、1人が25%で最も多いですが、前年同期より3ポイント減少し、変わって、2~4人の比率が上昇しています。5人以上は10ポイント減少したものの19%を占めます。4~5人をターゲットにしたセットを用意することが、需要の受け皿になるために必要です。特に年末年始は、家で家族と過ごすことが多くなりますので、外食やレジャーの受け皿として、4~5人向けのセットのアピールとともに、1人用の特別なセットを用意することも年末年始の需要ニーズに応えることとなるでしょう。

 (エヌピーディー・ジャパン 東さやか)

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