アパレルに学ぶ盛り付けのヒント:ファミマ「コンビニエンスウェア」
●デザイナーと共同開発で人気に
都心部への人の流れが減り、自宅中心の生活という人が増えています。そんな中、コンビニエンスストアのファミリーマートが3月から、「ファセッタズム」のデザイナー、落合宏理氏と共同開発した「コンビニエンスウェア」を発売し、売上高は当初計画を超える水準で推移中だといいます。コロナ下でニューノーマルが広がり、コンビニならではの地域密着の特性を生かして・衣料品需要の変革・を進める考えです。
コンビニの衣料は“緊急時に必要な物”でしたが、コンビニエンスウェアは「いい素材、いい技術、いいデザイン」をコンセプトに、品質にこだわった日常品を揃えています。生活の動線上にあるコンビニの利便性や、市場に適応する価格帯でブランド化を狙い、消費者が意識的に「ファミマに買いに行こう」と思える独自性を打ち出すことで「非常に高いポテンシャルがある」と見ています。
機能素材やリサイクル素材を使ったインナーTシャは1089円(税込み、以下同)、オーガニックコットンのアウターTシャツは1089円など。傘やハンカチも落合氏ならではの色使いとポップなデザインで人気があります。2021年秋冬に向けては発熱系インナーなど季節対応品を販売する予定です。購買層はアパレルが20~40代が多く、今治産ハンカチタオル(539円)などは40~50代が目立ち「幅広い層から支持されることに成功」と分析しています。
(繊研新聞 取締役編集局長 矢野剛)