メニュートレンド:超幅広麺で集客倍増 目の前の盛り付けで迫力実感
パスタ料理は数あれど、幅広麺のままでドンと出てくるメニューは見たことがない。この「一枚麺カルボナーラ」が評判を呼び、人気店として成長中なのが炭火焼きイタリアン「GRILL HIRO」だ。登場以来、集客数が倍増したという大ヒットメニューを取材した。
●「コーヒー×酒」のアレンジも好評
繁華街の路地にある目立たぬ立地ながら、連日盛況の同店。人気をけん引するのが、客の8割以上が注文する「一枚麺カルボナーラ」だ。客の目の前で盛り付けるエンタメ性も魅力のメニューである。
麺は、タオルの半幅ほどもある超幅広の自家製生パスタ。皿に畳むように盛り付け、たっぷりとソースをかける。チーズとブラックペッパー、オレンジピール、カカオニブをプラスし、爽やかな風味と食感も楽しい一皿に仕上げている。
食べ方が気になるが、スタッフが食べやすく切り分けてくれるので心配は無用だ。「自分で切ってもOK。この店は前身のステーキハウスの雰囲気を残しているので、フォークとナイフで切って食べるパスタを考えました」と、坂井大樹店主。
麺の製造では、焦がし小麦と全粒粉、通常の小麦粉をブレンドして香ばしい風味を生み出しているのが特徴。1食ずつパスタマシンで延ばし、一旦寝かせて完成させる。ソースは、ガーリックオイルで炒めたベーコンと牛乳、卵黄で調理。ゆでたパスタと絡めながら、じっくりと火を入れるのがポイントだ。
同店は、「深夜にコーヒーが楽しめる店は少ない。コーヒー好きにも利用を広げたい」と、“朝までコーヒーが飲める店”を提唱しているのもユニーク。喫茶メニューのほか、コーヒーと酒をアレンジしたドリンクも開発し、こちらも人気とか。今後は、炭焼きの小皿料理も充実させ、どんなタイミングでも使える店を目指したいという。
●店舗情報
「GRILL HIRO」
経営=SASAYAホールディングス/店舗所在地=大阪市北区曽根崎2-13-5/開業=2018年3月/坪数・席数=約8坪・16席/営業時間=17時~翌4時。無休/平均客単価=3500円/1日平均集客数=平日30人、週末45人
●愛用食材・資材
「ヒルファーム スパイシー・マスタード」
原産国=オーストラリア 輸入者=ヴァイアンドフェロウズ(大阪府吹田市)
炭焼きのソースに活用
炭焼き料理も提供する同店で、素材を引き立てるポイントとして活用するのが同品。「ペッパーフランク」に添えるほか、「豚トロ」のソースとしてリンゴマスタードにアレンジ。粗めにすりおろしたリンゴと合わせるとお互いの酸味がマッチし、食感と風味がアップする。「価格は高めだがうまい」(坂井店主)と採用する商品である。
規格=500g