多忙でも読める外食ニュース
●ペッパーフードがすき焼きの新業態
「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービスが、すき焼きの新業態「すきはな」を東京・新橋に出店。1号店はカウンター席のみの15席という小型店で、和牛や国産牛を使用して目の前で焼くすき焼きを、定食スタイルで提供する。野菜は使わず、割り下は醤油とザラメのみ、肉とご飯、生卵、味噌汁、デザートなどがセットになる。3種類の定食は肉のグレードによって価格が異なり、1980円~3980円。コメや卵なども素材を吟味した。
解説=同社の「いきなり!ステーキ」は米国産や豪州産の牛肉を使用しているが、円安など経済状況の変化により、国産牛肉との仕入れ価格の差が縮まった。そこで、日本人もインバウンドも狙える国産牛肉の業態を開発したのだという。
●宅配「銀のさら」が岐阜にそばの新業態
宅配寿司「銀のさら」などを展開するライドオンエクスプレスホールディングスが、そばの新業態「最上(もがみ)製麺」を岐阜市にオープン。宅配事業を主力とする同社が、ロードサイドの独立店舗でセルフサービスの外食店舗を出店した。現在は本社を東京に置く同社だが、岐阜市は「銀のさら」1号店を出店した創業の地。つなぎを使用しない十割そばのメニューをメインに、「銀のさら」で販売する寿司も併せて提供する。店舗の運営はグループ傘下の事業会社ライドオンエクスプレス。
解説=同店は、2019年に「銀のさら」と「釜寅」のメニューを提供する和食レストランとして出店した店舗をリニューアルしたもの。その後、寿司の食べ放題メニューなども導入したが、今回、そばという新たな分野に参入した。
●「吉野家」W新業態、唐揚げ店とカレー店
吉野家ホールディングス傘下の吉野家が、昨年12月に新業態2店舗を続けて出店。12月1日には、牛丼に使用する牛肉と玉ネギを使ったビーフカレーの専門店「もう~とりこ」を東京・浅草にオープン。店舗は商店街に面した小さなビルの1階。また、同19日には神奈川県横浜市に、既存の独立店舗だった「吉野家」をリニューアルした唐揚げ専門店の「でいから」を開業。7種類の風味バリエーションがある唐揚げを、定食スタイルで提供するほか、おにぎりや小鉢なども用意する。
解説=この新業態は、2023年2月に登場した牛カルビ丼とスンドゥブの専門店「かるびのとりこ」に続き、「吉野家」を補完するブランドとして展開を目指す。「かるびのとりこ」は、昨年末で千葉、埼玉に5店舗を出店している。
●「丸亀製麺」が再び韓国に進出
トリドールホールディングスは、韓国のロッテグループ傘下で外食事業を展開するLotte GRSとマスターフランチャイズ契約を締結した。2025年中にはソウル市内に1号店をオープンする計画で、21年に撤退した韓国で再び「丸亀製麺」を展開する。ロッテグループは韓国内でフランチャイズ運営の経験が豊富であり、店舗の出店物件などに関する知見もあるため、2~3年のうちにさまざまな出店形態を試しながら戦略を確立。将来的には、50店舗以上の出店を目指す。
解説=同社は2012年に韓国に子会社を設立。21年まで「Marugame Udon」のブランドで10店舗以上を出店していたが、コロナ禍などの影響で全店を閉店した。今回もまた、同ブランドでの展開となる予定だ。
●量販店のトライアルが飲食複合施設開業
福岡に本社を置き、全国に小売の量販店を展開するトライアルホールディングスが、同社の「メガセンタートライアル」新宮店(福岡県糟屋郡)2階に小型の飲食店を集合させた複合施設「新宮フードパーク」をオープンした。同施設は、カレー、ラーメン、寿司、焼肉、ハンバーグの5店舗を約350坪のフロアに集めたもの。それぞれの店舗は、同社の経験豊富な料理人がメニューを監修し、専門店並みのクオリティーの高い料理を提供する。運営は、同社グループで惣菜事業を担う明治屋。
解説=同社は、食品スーパーと非食品のディスカウントストアを複合したスーパーセンター業態を中心に、全国に約330店舗を展開する。創業は1974年、店舗の情報システム開発などの事業も手掛け、業界では注目を集めている。
●「資さんうどん」、関東に初進出
昨年、すかいらーくグループのブランドに加わった「資さんうどん」が、年末に関東1号店を出店した。オープンしたのは千葉県の八千代店。その後、2025年の春以降に東京・両国や足立区などへの出店を予定している。
●「一風堂」の旗艦店、福岡空港に出店
力の源ホールディングスが展開する「一風堂」ブランドのフラッグシップ店舗「一風堂 大名本店別館」が、福岡空港内のラーメン集積施設「ラーメン滑走路」に出店した。同社の空港内店舗は、成田空港に次いで国内2店舗目。
●モロッコ高級コーヒー、「バシャコーヒー」上陸
東急グループの東急グルメフロントは、モロッコ発祥の世界的なコーヒーブランド「バシャコーヒー」とフランチャイズ契約を締結した。今年、東京・銀座に旗艦店を開業する。同ブランドは現在、世界で11の国と地域に27店舗を展開している。
●有明ガーデンに小型フードコート開業
住友不動産商業マネジメントは、同社が運営する東京・江東区の商業施設「有明ガーデン」に、個性的なテナントを揃えた小型のフードゾーンをオープン。客席数は約300席で、パイ専門店、台湾料理、不二家のドーナツ店など7店舗を集める。
●串カツ田中HDがデザイン子会社設立
串カツ田中ホールディングスが、同社のクリエイティブ業務を担当する100%子会社を設立した。Webサイト運用やプロダクトのデザイン制作を通じて、同社のブランディングに貢献する。また、他社の業務を請け負うことも想定しているという。
●ロイヤル受託運営のSAリニューアル
ロイヤルグループでコントラクト事業を担うロイヤルコントラクトサービスは、受託運営する九州自動車道の北熊本SA(上り線)をリニューアル。増床し、飲食と食物販を融合したNEXCO西日本では初となるフードホール型のゾーンを導入。
●サイゼリヤから個人情報漏えい
サイゼリヤは12月、同社サイトへの不正アクセスにより取引先や従業員の個人情報の一部が漏えいしたと発表。この時点では不正利用などによる被害の報告はないという。10月に、サーバーへの攻撃がありシステム障害が発生したと公表していた。
●小田急「相模大野」駅、複合飲食ゾーン開業
小田急線の相模大野駅上に位置する商業施設「相模大野ステーションスクエア」内に、複数の飲食業態やバンケット機能などを複合した飲食ゾーン「ゲートウェイ・さがみはら」がオープン。運営は東京・町田の飲食企業キープ・ウィルダイニング。
●サンマルクHDが牛カツ企業を再度買収
サンマルクホールディングスは、牛カツ定食業態の「牛かつもと村」を国内外で30店舗運営するB級グルメ研究所ホールディングスグループの全株式を取得し、子会社化した。同社は昨年11月にも、牛カツの「京都勝牛」ブランドを運営する企業を傘下に収めている。
●ステーキのあさくま、子会社を吸収合併
「ステーキのあさくま」を展開するあさくまが子会社のあさくまサクセッションを吸収合併。あさくまサクセッションは「モツ焼きエビス参」などを運営していたが債務超過となっており、あさくまが計上していた貸倒引当金と投資損失引当金を差し入れて、簡易合併した。
編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)
http://www.eatworks.com/
※記事は一部の固有名詞を省略