取って出し注目NEWS:学校給食費物価水準とかい離 文科省25年調査で鮮明に

2026.09.07 571号 13面
小学校給食費と食料価格の指数推移

小学校給食費と食料価格の指数推移

◇「日本食糧新聞」発 取って出し注目NEWS

学校給食費の引き上げが物価高騰に追いつかない構図が鮮明化している。文部科学省が7月末に公表した調査結果によると、25年の公立小学校の給食費平均実額は、物価高騰前の21年の調査時に比べ17.0%上昇(5196円)したが、食料消費者物価指数は25.8%の伸びを示しており、コスト環境変化への対応の遅れが見え隠れする。

政府は今年4月から学校給食費の抜本的な負担軽減(いわゆる無償化)に着手。全国の公立小学校などを対象に、児童1人当たり月額5200円の食材費を実質国庫負担とする制度をスタートさせた。23年以降、独自に給食費の無償化に動く自治体が増える中、全国一律の支援体制の確立によって高い公平性が確保された格好だ。

しかし、月額5200円という初年度の支援額に対しては、昨年12月の決定当時から「近年の物価水準が十分に反映されていない」(給食卸関係者)との声も聞かれた。食品の値上げが本格化した22年以降、多くの自治体は学校給食費の引き上げに踏み切るとともに、地方創生臨時交付金の一部を食材費の購入に振り向けるなどの対策を講じたが、給食の質と量の維持は困難をきわめた。前掲の給食費実額と食料物価の上昇率格差からも、食材コストの上昇が十分に考慮されないまま給食費が設定され、窮屈な提供環境を引きずり続けてきたのは明白だ。

また、今年度の児童1人当たりの基準支援額は昨年の給食費平均実額とほぼ同額だが、今年の食料消費者物価指数は6月まで前年比3%台の上昇ペースを保っている。6月以降は中東影響による食品値上げも再加速しており、支援額不足への懸念が払拭できない状況にある。22年以降の食材コスト環境と給食提供実態の徹底的な精査が求められる。

※日本食糧新聞の記事を一部抜粋・編集して掲載

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