電化厨房特集:ラーメン店電化厨房最前線=雅秀殿「石焼らーめん火山 小山店」

2008.05.01 341号 05面

 「石焼らーめん火山 小山店」は、電気式のゆで麺機と食器洗浄器を導入する“部分電化”で大きな改善効果を上げている。

 「無沸騰型電気式ゆで麺機の導入効果は、厨房温度が下がり快適な職場環境が実現できたこと、また、水道光熱費が削減できたことです」と、小山店店長の和気孝之さん。「最近、ガス料金は値上げ傾向にあり、今回の部分電化で、光熱費が月に約4万円も削減できました」と声を弾ませる。

 導入した電気式ゆで麺機は、湯槽の底部にモーター式噴流装置が設置されている。麺を入れたデポかごがリフトダウンすると、そこから98度Cの熱湯噴流を吹き付けて、麺を回転させながらゆで上げる。湯が沸騰せず、蒸発が少ない分、水の消費量も節約できる(通常の沸騰型の約3分の1)。さらに同時採用した電気式省エネタイプの自動食器洗浄器との相乗効果で、水道代も月に3万円安くなっている。

 「部分電化だけでも大きな改善効果が実証されたので、今後はエコキュートの採用を含め、部分電化の促進を検討します」と、総務課長の高橋洋一郎さん。

 店長の和気さんは「当店自慢の石焼ラーメンは、熱々のスープをテーブルに運び、お客さまの目前で麺にかける“調理の鮮度感”が売り物。それだけに麺のゆで加減に気を使います。電気式ゆで麺機は加熱制御が正確で、麺の品質が安定するので安心ですね」と言う。

 ◆企業メモ

 (株)雅秀殿(本社=栃木県宇都宮市東宿郷6-4-7)事業内容=「石焼ラーメン火山」(21店舗・FC2店舗含む)、中国料理「雅秀殿」(2店舗)など31店舗を展開。年商約28億円。

 ◆店舗メモ

 「石焼らーめん火山 小山店」(栃木県小山市東城南1-1-32)営業時間=午前11時~午前1時

 ◆使用機器紹介:日本洗浄機(株)「無沸騰噴流電気式自動ゆで麺機(UM721E)」

 常に98度Cにキープされた熱湯噴流で麺をゆでる。湯気上がりが少なく、水量の消費が極めて少ない。また、湯気を遮るシャッターが装備されているので、厨房内をドライかつクールに維持できる。デポかごは簡単操作で上げ下げ自由。調理時間もデジタルタイマーでコントロール可能だ。不足した水量は、その分だけ自動注水され、湯の汚れも防ぐ。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら