イオンアグリ創造、直営農場からキャベツ初出荷 子どもたちが収穫・販売体験

2010.01.04 367号 09面

 イオンの直営農場を運営するイオンアグリ創造は11月28日、茨城県牛久市の農場に地域の子どもや関係者約50人を招き、9月に定植したキャベツの収穫と販売体験会を開催した。収穫したキャベツは近隣のジャスコ土浦店で子どもたちの手により1個78円で販売され、好評を博した=写真。

 岡内祐一郎イオン執行役グループ戦略責任者は「耕作放棄地を牛久市から借り、開墾から始め、9月に皆さんと一緒に植えたキャベツが無事収穫を迎えたことは感慨深く、イオンの歴史上画期的な出来事だ。当農場の作物は茨城県および関東圏に出荷される予定。多くの家庭の食卓で愛される野菜をたくさん作っていきたい」と述べた。池邉勝幸牛久市長は「今日のキャベツ出荷を第一歩として日本農業を見つめ直し、皆で安全・安心な農業を進める取組みをイオンが先鋒となりさらに進めてほしい」と初出荷を祝った。

 イオンリテール、イオントップバリュ、イオンイーハートなどイオングループの農産バイヤーも訪れ、土と作物をみて「1年目にしては予想以上の良い出来」と期待感を強めていた。

 イオンアグリ創造は7月に会社を設立、牛久農場を初の拠点として整備を進めてきた。現在、ハウス24棟、育苗棟1棟と作業棟などでキャベツのほか水菜、小松菜、大根、カブを生産。栽培面積は初年度2.6ha、3年で15haに広げる予定。

 藤井滋生社長は「ここからが本当のスタート。畑からの流通・商品戦略、ブランディング、POPの作り方、お客さまとの交流など、イオンならではの農業+αを探求したい」と語る。

 子どもたちは「生のキャベツは苦手でふだんは食べないけれど、畑で食べた取れたては甘くておいしかった」「販売は最初恥ずかしかったが楽しかった」と述べていた。

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